思わぬ邪魔が入ったが、その後は順調に妖怪の山の麓までたどり着くことが出来た。オカルトレーダーに目をやるとやはりこの山の頂上で大きな反応を示しているのが分かる。
木々が鬱蒼と茂る樹海を抜けていると、地上で何かがキラリと光るのを見つけた。
白蓮「大変っ! 人間が迷いこんでいます!」
目を凝らしていた白蓮が光の正体を見抜いていた。なんだとっ、それは放っておくわけにはいかない。白蓮の後を追うように俺もバイパーを着陸させると今も足首をさすっている人間に手を差し伸べた。
近くでよく見ると和服に身を包んだ婦人であることが分かる。そしてキラリと光ったものの正体が彼女のかけていた大きな眼鏡であることも。どうやらこの格好で山道に入り、足をくじいて動けなくなっていたようだ。
眼鏡の婦人「アイタタタ……。日の出とともに守矢神社にお参りに向かおうとしたらこのザマじゃ。お主らが見つけてくれなければ今頃ワシは妖怪のエサといったところじゃろうか」
随分と無茶なことをするご婦人だ。挫いた足も気になるし、一度人里に返してお医者さんに診て貰ったほうがいいだろう。俺はアールバイパーのキャノピーを開き、彼女を乗せる準備を始める。
白蓮「いいえ、私が人里まで送りますよ。○○さんには他にやるべきことがあるでしょう?」
白蓮の提案に俺は頷いた。そうだった、俺にはオカルトボールを集めて消えた星の謎を解き明かすという使命があるのだ。
眼鏡の婦人「ほほほぅ、よく見たら命蓮寺の住職サマじゃあないか。まさか神様ではなく仏様に助けてもらうとはのぉ。ではお言葉に甘えて背負っておくれ」
ころころと笑う大きな眼鏡の目立つご婦人は白蓮におぶられて人里へと消えていった。
さて、俺もオカルトボールの調査を続けなくては!
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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