さて、妖怪の山もここまで進んでいくといよいよ天狗の縄張りである。迂闊に入り込むと哨戒の白狼天狗にすぐに見つかって囲まれてしまう。そう、今まさに俺が置かれているこの状態のように……。
白狼天狗A「くせものー! もう逃げられないぞ」
白狼天狗B「見るからに怪しげな鳥の妖怪め、ここで成敗してくれる!」
そうやって引くも進むも出来ずに困っていると、上空から真っ黒い翼が近づいてきた。
文「ストップ、ストーップ! ○○さんは、天狗の里を2度も救った彼は顔パスだって前に説明しませんでしたか?」
どうやら前にバイド汚染された「
クレイジーコア
」を撃退したり、天狗の里を壊滅一歩手前まで追い詰めたアールバイパーの偽物「
バイオレントバイパー
」を撃破したこともあり、鴉天狗達に英雄扱いされているようだ。
あくまで職務に忠実な白狼天狗達は納得がいかないと言わんばかりに文を睨み付けているが、それとは別の方向からやってきたどこか神妙な面持ちをした見覚えのある白狼天狗(確か「犬走椛」だったか)がやって来てからはまた状況が一変した。
椛「『天狗の里を未知の侵略者から守り抜いた戦士○○は丁重にもてなせ。追い返したり危害を加えるなどもっての外』って上からの指令です」
よかった、これで無駄な戦闘を行わずに済む。そう胸をなで下ろした俺であった。
手のひらを返したかのように白狼天狗達の態度が変わる。外敵を排除せんとこちらに向けられていた剣や盾は今ではまるで俺達を守るかのように外側に向けられているのだ。
このまま護衛されながら俺達は天狗の里を抜けていく。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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