紫「霊夢を……返せっ○○!」
再び周囲をスキマで覆い始める紫。だが、それは途中で止まってしまった。俺を庇うように神奈子さんが御柱をズドンと地面に突き刺したのだ。
神奈子「少しは頭冷やしたらどうだい、賢者さんよぉ。コイツもこのオカルトボールも博麗の巫女とは何ら関係ない筈」
すぐに山の神を睨みつける妖怪賢者。
紫「貴方達、グルだったの? 博麗神社を蹴落として山の神社が幻想郷で覇権を握ろうと? だけど、ここはただの宗教じゃなくて、結界を……」
駄目だ、さしもの賢者も自分の娘(のような存在)が関わると平静さなどどこかへ飛んで行ってしまうようである。
妹紅「幻想郷の住民同士で争っている場合じゃないだろ! 幻想郷は今まさに外の世界の侵略を受けているんだぞ!」
的確な一言を叫び、周囲の空気を凍らせる妹紅。だが、時は止まっていない。最後に結界の薄皮を破壊せんというところまで結界の破壊が進んでいく。
紫「ぐ……。ならば約束して○○。私は幻想郷の、もはや私の体の一部たりえる楽園の結界を壊そうとする侵略者が心底憎い。この馬鹿げた計画を止めて頂戴。それと、もしも外の世界に霊夢がいたら、助けてあげて。お願い……お願い……だから……」
妹紅と神奈子に取り押さえられた紫は涙ながらに訴えかけてくる。確かに、侵略者を野放しにするわけにはいかない。だが、俺には寅丸星を救出するという最優先するべき任務がある。それに霊夢も……か。
最後の最後に妖怪賢者からとんでもない宿題を出されながら、俺は最後の壁を破壊した。一気に吸い込まれていく。外の世界に、埃と排気ガスにまみれた懐かしい空気に……!
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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