外の世界で空を飛ぶ少女、これだけでもう色々と怪しい。周囲にオカルトボールらしき球体まで浮かべているし、恐らくはボールを幻想郷に放って混乱させたのは……。

???「うひゃ~、宇宙戦闘機の模型が釣れたっ!? ガラクタが釣れちゃったの?」

驚き叫ぶ彼女の赤縁眼鏡がずり落ちている。ふむ、この形を見て戦闘機だということは分かるか。やはりここが外の世界であることを実感できる。これが幻想郷だと「ノッペリとした変な鳥の妖怪」だもんな……。

貴方「だから模型ではないし、ましてやガラクタなどではないっ! こいつは本物の宇宙戦闘機『アールバイパー』、そして俺はそのパイロット『命蓮寺の○○』だ!」

そう啖呵を切ってみるが、リデュースを発動している今のバイパーの大きさはせいぜい2メートル。少し大きめの模型と言われてしまえば納得できてしまうような見た目である。

貴方「それよりも……お前だな、幻想郷の結界に穴をあけている犯人は? いったい何者だっ! そして何故そんな事をするっ!?」

ようやくこちらが敵であると認識したのか、何かを含んだような笑みを浮かべながらマントをたなびかせながら仁王立ちをしている。

菫子「ふむ、ではこちらも名乗っておくわ。初めまして。私は東深見高校一年、宇佐見菫子(すみれこ)。泣く子も黙る本物の超能力者よ! して、その目的は幻想郷とやらの秘密を全て暴くこと。その為には幻想郷へ自由へ行き来する『穴』が必要ね。そこで私はチョチョイとオカルトボールを幻想郷にばら撒いたのよ。『集めると何かが起こる』という噂と一緒にね」

こいつ……、研究者気取りか。だが、奴はその道を行くものとしては半人前以下である。俺はそう確信した。

貴方「ほう、研究者気取りって事かい。はんっ、ケツの青いヒヨッコが。どこに貴重な資料を壊す研究者がいる? 貴様は研究者失格だ、この未熟者め! すぐに幻想郷の研究から手を引いていただこう。こちらも寝床の屋根にガシガシ穴を開けられてはおちおち眠れないんでなっ!」

レイディアントソードを取り出し、臨戦態勢を取る。

菫子「み、未熟者ですって~! ぐぬぬ、最近のこっちの人間を舐めない方が良いわ。なぜなら、今は女子高生にだって武器が作れる時代なんだから」



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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