よし、顔を真っ赤にして怒り狂っているようだ。ここまで簡単に挑発に乗るとはな。これで彼女の次の一手は再び空間を爆発させることになるだろう。ほら、構え始めたぞ……。

菫子「よーし、今度こそ直撃させるっ!」
貴方「足元ががら空きなんだよー!」

再び空気を歪め始めた菫子であったが、アールバイパーの機動力をもってすれば一瞬で菫子の懐まで接近できる。今みたいに超能力の行使でいっぱいいっぱいな状態ならなおさらである。

貴方「白蓮、力を貸してくれっ……!」

懐から特別なスペルカードを取り出す。白蓮さんと俺の絆の象徴、そのカードに刻まれた名を高らかに宣言した。

貴方「銀星『レイディアント・スターソード』!」

それはもう綺麗に決まった。右側から、左側から巨大化した剣で菫子を薙ぎ払い、仕上と言わんばかりに挟み込むように斬りつける。これだけでは終わらず、砕けた剣の破片が菫子に降り注ぎ、これがさらなる追撃となる。

菫子「ひぇ~!」

これはたまらんと言わんばかりに菫子は墜落していく。勝負あったか?

貴方「いや、逃げるつもりだ。そうはいくか! 今度こそトドメを刺してやる!」

俺が思っていた通り、墜落したと見せかけてかなりの低空でピタリと落下が止まり、どこかへ向かおうとしていた。俺も高度を下げて追いかける。高層ビルが立ち並ぶ狭い空をぶつからないように掻い潜りながら突き進んでいく。

貴方「アールバイパーの機動力から逃げられると思うなよ? すぐに追い詰めてやる」

いつしか夜の灯りはまばらになり、幻想郷に負けないほどの夕闇が辺りを覆っていた。都市から抜け出したのだろう。菫子も視界がきかないのか、逃げるのをやめてしまったようだ。立ち尽くしているようにも見える。

貴方「さあ追い詰めたぞ。お前を、異変の犯人をシメて俺は幻想郷へ帰る。覚悟しろ!」

しかし菫子はマントをはためかせると不敵な笑みを浮かべているではないか。

菫子「果たして本当に追い詰められたのは私なのかしらね? ここで私はまたスペルカードを使わせてもらうわ。念力『テレキネシス 不法投棄』!」



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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