貴方「禁術『オーバーレイド・オーバーウェポン』っ!」
よしっ、オプション3つ分の魔力が銀翼全体を包み込んでいる。次は一瞬だ、一瞬で決めないとアールバイパーは内部から崩壊してしまう。
貴方「びゃくれんッ、しんきさんッ、そして……防具の名を冠する蒼き雷よッ! 俺に力を貸してくれっ……!」
幻想郷への小さな穴に入り込もうとする菫子に俺は改めて狙いを定める。
貴方「三重詠唱『蒼雷魔神僧侶復誦』ッッッ!!!」
復誦っ! 復誦っ!! 復誦っ!!! オプション3つのあらん限りの魔力、それはこのスペルを形造る三者の存在あってこそである。
俺と本気のぶつかり合いをした白蓮、そんな俺をただただ手助けしてくれた神綺さん、そしてオプションに宿った力を兵装に流し込むという発想の元である、防具の名前を冠した蒼き戦闘機たち……。
薙ぎ払った。無数の鱗が。貫いた。オプションから放たれた光の槍が。そして撃ち抜いた。標的を外さんという執念が大玉という弾幕に形を変えて。
菫子「ちょ、ちょっと! それはいくらなんでもシャレにならな……きゃ~~~!!」
貴方「みんな光に還れぇーーー!」
俺は菫子が真っ白な光に晒されていくのを確かに見た。白みゆく中、最後に博麗大結界が大きく穴を開け、俺は菫子ごと幻想郷へ飛び込んだことも確認した。それと同時に菫子に奪われていたオカルトボールが俺の手元に戻る感覚も覚えた。そして、その先に待ち受けていた地面にアールバイパーが衝突したのは、もはや視界が真っ白で視認することはかなわなかったが、この衝撃を間違える筈ない。
ついに落ちたのだ。幾度となく外界で無理をさせてきたアールバイパーが、俺の翼が遂に墜落した。大いなる任務の達成と引き換えに。
光は全てを等しく真っ白く染め上げていく……。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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