ちょっとしたアクシデントで花壇に来てしまったが、幽香さんの言う通り学園祭の準備の様子が気になるので、俺は再び校舎へ入る。なんか一人にしてほしい感じだったし。

次に俺の目を引いたのはなにやら遮光カーテンで薄暗くした部屋。何事かと近づいてみると背の低い少女が話しかけてきた。

???「汝、失われし星天の郷の者か?」

おおよそ現代の言葉遣いとは思えない声に驚き、辺りを見回す。声の主は意外と近くにいた。薄ピンク色のドアノブカバーのような帽子をかぶった水色のショートヘアーの少女であった。非常にちんまい。あの妖夢よりも背が低いんじゃないだろうか。

貴方「『失われし星天の郷の者』? なんじゃいそら?」
???「失われし星天の郷、またの名を『星天郷』。気をつけなさい、機関が最後の生き残りを狩り取らんと今も深淵の中からその眼光を光らせているわよ」

駄目だ、言語が難解で何を言っているのかよく分からない。

貴方「あの、俺は星天郷の生徒で今日からここに通うことになったんだ。それで少しでも学園に馴染もうとあちこちを……」
???「○○ね、知っているわ。この星天の導きをもってすればこの私『レミリア・スカーレット』に分からぬことはない。そうか、貴方も機関に追われている身。まさかこのような巡り合わせが来るとは。これも星天の導きか」

手のひらを広げながら中指で眉間を抑え屈みこむ。星天郷学園が消えた理由には何か大きな陰謀でも動いているんだろうか? いや、この子はただ中二病をこじらせているようにしか見えないが……。

レミリア「我もまた失われし星天の楽園に住まう民であった。我が魔力はその未曽有の危機から楽園を救うにはあまりに無力だったのよ……」

今も芝居がかった言動で色々と口にしている。どうやら彼女も星天郷学園の生徒であったらしい。何て話しかければいいのか困っていると別の声が聞こえてくる。レミリアのような甲高いものではなく、もっと落ち着いたものであった。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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