(オリジナル男妖怪)
餓虎「ふむ…成る程、あのバカは……すまないが、頼りに行くことは無いだろうな…確かに人間との共存は認めよう。だが、不倶戴天の存在としてな。共生などふざけるな…!」(酷く険しい顔で独り言のように言う)
餓虎「…ああ、すまない。どうにも貴女のような発言をされたら昔を思い出してな…そうだ。あいつにも話していない昔のことを話そう…千年以上昔の話だ…」
餓虎「千年数百前。俺は当時いた悪友と共に…人間にとっては悪さばっかりしていた。流石に殺しはしなかったが、盗んだり、奪ったり、驚かしたり…まぁ退治すべき妖怪の一つに数えられてはいただろう…」
餓虎「それから数百年。ちょうど今より約千年前だな…当時の人間共は躍起になって妖怪退治に励んでいてな…大して害のない奴すらやられちまった…顔見知りも何人か…な」
餓虎「そんなとき悪友が妖怪退治の集団に殴りにかかっていった。勿論死にかけて戻って来たよ…なんで行ったのか問うと、あいつが惚れた人間の女が人間に捕まったのだと…何でも退治屋に襲われていた所を助けられて、妖怪を恐れずに優しく接してきた姿に惹かれたのだとか…何人か仕留めてきたって言いながら笑ってた…馬鹿だな本当に…」
[餓虎の言う女とは、無論白蓮のことだが、餓虎は感付いていない(銀翼の奇跡発動前でも後でも同じである)]
餓虎「その後、あいつは一応一命は取り留めたが、退魔の術により少しずつ弱っていった。まともな治療も出来なかったし…死なせたくなかった俺は禁術「犠牲送受の法」を何とか盗んで、覚えて、施した。これにより、俺の活力を悪友にあげて俺は死に、悪友は生きるはずだった…結果は最悪。あいつは死に、俺はあいつになった…」
餓虎「それから今まで、体が朽ちかけるたびに禁術を使って延命してきた…人間を憎み続け、そして無意味にあいつを死なせてしまった、自分自身を憎むためにな……だから餓虎…生や憎しみに「餓えた虎」にしたんだ…」

白蓮「そう、そんなつらい過去が……。でもそれだけのことがありながら貴方は彼に力を貸してくれましたね。その件は感謝しきってもし切れません。分かりました。入門の無理強いは出来ません。ただ、世の中には私のような人もいることをお忘れなく。それでは……」

(オリジナル男妖怪)
餓虎「ああ…何であのバカには手を貸したのかというと…ん?ちょっと待て」
(餓虎がそういうと白蓮の背中にぶら下がっている宝塔型通信機を取る。どうやら通信オンなようだ)
餓虎「〜っ…!!(ブチッ←電源を切る音)…あの野郎…まぁここからは本当に聞かせたくないから気付けてよかったが……ったく、本当に似てるよ。○○とあいつは…」
餓虎「話すことも考え方も何もかもがそっくりだ…喧嘩して、ボコボコにされても、日を改めてそちら側から謝りに来るところとかもな…」
餓虎「そういえば、今回探してた方解石は希望という意味があったな…信じてはいなかったが…あいつと話してたらやはり…生まれ変わってきてくれたみたいで…っ」
(餓虎は顔を背ける。そして右手で目を拭い、また顔を上げる)
餓虎「…人間と暮らすのは、やはり無理だ。さっきのような話無しでも、大昔からの人と妖怪の関係を無視できる程、啓蒙(けいもう)な考えはできない……だが、あいつのためになら動こう。あいつを死なせない。もう失わないようにこれからもあいつを見守るんだ…どこか不満をもたされる理由だろうが、了承頼む…」
餓虎「貴女も気を付けてくれ。あいつのことだ。貴女に何かあったら、確実に考えなしに行動するだろう。例えなっても俺が止めるつもりだが、ならないにこしたことはないからな…ん?ああ、○○戻ってきたな…(パキパキ)」

白蓮「ええ、貴方はそれでよいです。彼の事は大丈夫、私が付いていますから……」

名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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