あてもなく暗闇をさまよっていると、どこからかうめき声が聞こえた気がした。それは人の形をしていることに気が付くのには随分と接近する必要があった。そして、その人の形をしたモノが両腕を前に突き出して、とびかかろうとしていることに気が付く頃には、すでに奴の間合いに入り込んだ後であったのだ。
貴方「ぐっ、何事だ!?」
顔はよく見えないがその眼光はギラギラと光っており、両方の手からは鋭い黒い爪が生えていた。魔物の類だろうか? いや、両手を前に突き出すポーズにこの血色の悪さ。おそらくはゾンビの類だろう。
不意打ちとなった最初のとびかかりを食らってしまったが、さすがにアールバイパーを破壊するほどの力は持ち合わせていなかったようである。
貴方「このっ、あっち行け!」
こちらだってほぼ崩壊している銀翼、これ以上ダメージを受けるわけにはいくまいとレイディアントソードを振り回し、どうにか追い払った。よかった、あまり強い奴ではなかったようだ。
それにしても生命体はいることは分かった。だが人のような姿をしていたが知性を持っているようには見えずここは崩壊した未来なのだろうかと推測できる。
貴方「ん……?」
先ほどの戦闘でレイディアントソードに何か布状のものが引っ掛かっているらしいことが分かった。ネメシスを呼び出し、これを回収させて近くでよく観察してみることにした。
貴方「こ、これは……!」
薄汚れてはいたが元々は白色であっただろう布切れ。大きく「罪」の字が書かれているようにも見えなくはない。偶然の一致か、はたまた必然だったのか、今のは覆面を被った変態な妖怪「罪袋」の成れの果てと考えられる。
ではここは地底なのか? どうにもハッキリしない中、別の人影が接近してくる気配を覚えた。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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