青娥「○○、今こそ私の仲間になりましょう? 貴方は元々こちら側の人間です。もう十分に機は熟しましたわ。今こそわたくしと共に力を振るい、新しい幻想郷を作っていくのです」
その表情は何処までも柔和で慈しみに満ちたものであった。あんな表情が出来るのは白蓮さん以外にいないと思っていたのに。油断しているとアッサリ雰囲気に飲み込まれてしまう、それほど危険な母性であった。
青娥「幻想郷は進化の時を迎えています。銀翼『アールバイパー』がこの幻想の地で進化を続けていたように。この古き幻想郷を必死に守ってきた貴方には何が待っていますか? こんなにボロボロになって戦って、誰が貴方を評価してくれるのですか? ええ、理解者もいるようですが、大方の意見は『人間のくせに妖怪寺で寝泊まりし、のっぺりとした変な鳥の妖怪を乗りこなし、男のくせに女の子の遊びである弾幕ごっこに興じる変人』……いいえ、もはや『狂人』というもの」
確かにそうだ。人里で妙に刺さる視線やヒソヒソ声はこの俺を奇異の目で見る人間達のものだ。実績を重ねてからは幾分かそういったものも減ってきたとはいえ、心の底ではそういった感情が根付いているのは明らかだ。
白蓮「○○さん……」
その数少ない理解者だって魔法使いや天狗、それに妖怪がほとんどを占めている。俺自身は生粋の人間であるにもかかわらず……だ。
青娥「さあ、わたくしの手を取って。誰も貴方を馬鹿にしない進化した幻想郷の下、共に人生を謳歌しましょう?」
後ろで白蓮が不安な表情を浮かべる一方で、青娥は相変わらずの母性的な表情で手を差し伸べている。
俺は……
青娥の手を叩く
青娥の手を取る
名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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