貴方「な、なんじゃこりゃ~!?」

程なくして俺は竹林で起きた異変を発見した。「それ」はさも当然と言わんばかりに周囲に点在する多くの竹のように地面から生えていたのである。

黄金の光沢の眩しい大きな三角形。いわゆるピラミッドの形をしたものが竹林に忽然と姿を現していたのだ。

妹紅「どっひゃぁ……」

恐らくあの大地震で黄金のピラミッドが姿を現したのだろう。傍にいたであろう妹紅は驚きのあまり声を失って尻餅をついていた。この竹林を目指す村人たちはこれを一目見ようとしていたのは明白だ。はっ、こうしてはいられない。迷いの竹林に住まう彼女の力を借りなくてはならないんだ。

貴方「妹紅、人里から多くの人間が迷いの竹林へ入っていった。恐らくそのピラミッドを見ようとしているんだ。このままでは遭難者が出てしまう。追い返すなり道案内するなりで対処をしてほしい」

俺はこの謎の物質の調査をしなくてはならない。妹紅が面倒くさそうに竹林の奥へと入っていくのを確認すると、低空をゆっくりと飛行して妙にツルツルとした黄金の三角形を凝視する。ううむ、特に切れ目や継ぎ目というものはなく綺麗な三角形である。これだけ近づいてもピラミッドは特に動き出す気配もなく、周囲に何か影響を及ぼしている形跡も見られない。それが逆に不気味であった。

お空「あーっ!」
貴方「おわぁっ!? なんだよ、急に大声出して?」

背後からの大声でいきなりつんのめってしまう。全体を見られるようにもっと距離を取ってくれとお願いされたので、言われたとおりに遠くからピラミッドを眺める。それをしげしげと観察するお空であった。

お空「やっぱりそうだ。地底に出てきた逆さピラミッドにそっくりなの!」
貴方「これは逆さではなくて正しい向きのピラミッドだけどな」

ひとまずは特に動きもなく不気味ではあるが何か害を及ぼしている感じもないので俺は調査を打ち切ることにした。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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