そうやって時折上空に高度を上げて自分が正しい方向に進んでいるかを目視で確認しながらノロノロと脱出の手伝いをする俺。おっ、竹林の出口が見えてきたぞ。その先で待っていたのは慧音先生であった。人間が迷いの竹林へとどんどん入り込んでしまうので、この入り口で見張っていて里に帰るようにと呼び掛けているようである。

慧音「いったい何が起きているんだ?」
貴方「迷いの竹林に謎のピラミッドが出現。里の人間達がそれを見る為に竹林に入り込んでしまった。それで、妹紅に出口まで連れて行くように頼んだんだが、その途中でどうやら輝夜と出くわして……」

永遠亭の姫様の名前を出した途端、察しがついたらしい慧音はやれやれと額に手を当ててウンザリとする。

慧音「あのバカ……。私は二人を止めるから、○○は里の人間達を守って……おいっ、後ろ!」

何だ、レーダーが背後にとてつもない大きな魔力を観測。振り向くと今度は輝夜が地面にたたきつけられたらしく、地面を大きく揺るがしていた。そのすぐ傍で里の子供達が逃げ惑っている。

子供「きゃあっ!」

そしてその地響きで足を取られたのか、一人の女の子がその場で転んでしまったようである。そして上空では鬼のような形相をした妹紅が炎の翼を広げながら輝夜に狙いを定めていた。

妹紅「今度こそ死ねぃっ、輝夜! 『蓬莱「凱風快晴-フジヤマヴォルケイノ-」』っ!!」

大きめの弾が輝夜の周囲に降り注ぐ。ドカドカドカと爆風が吹きすさぶ。どうやら着弾後に大きく爆発するタイプの弾幕であり、素早い相手もこれで強引にダメージを与えることが出来るようである。あいつ、本当に何も見えてないらしい。すぐ傍で子供が転んでいるというのに!

そして俺の想定しうる最悪の事態になってしまったのだ。あろうことか、爆弾の一つが里の子供目がけて撃ち出されてしまったのである。声にならない悲鳴を上げる子供。すっかり腰が抜けてしまい、あれでは到底立ち上がれないだろう。

貴方「危ないっ!」

あんなのただの人間、それも小さい子供が喰らったらまず命はない。直撃はもちろん爆風にあおられただけでも致命傷になりかねないだろう。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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