慧音「この大馬鹿者がっ! 里の人間に何かがあったらどう責任を取るつもりだったんだ!?」

妹紅と輝夜をその場に正座させると、強烈な頭突きを二人にお見舞いする。思い切り怒鳴られて、二人ともしょげかえっているようだ。

輝夜「ご、ごめんなさい……」
妹紅「すまない、慧音。ついアツくなっちまって……」

怒鳴り散らす慧音だったが、助けられた子供たちが先生に抱き付くと、表情を和らげる。さっきの女の子の頭を撫でながら続ける。

慧音「まあ○○がいてくれたから、幸いにも死人も出ずに済んだからよかったが……それより妹紅、里の人間を竹林の出口まで案内する役をほっぽり出しちゃったようじゃないか」

それを指摘されると、妹紅はバツが悪そうに頭を掻き毟る。

妹紅「ああ、どうやらそのようだね。それは悪いことをしてしまった。だけど、今になってみるとどうしてあそこまでアツくなっていたのか分からないんだよ。確かに憎きアンチクショウの顔は見たさ」

そういうと視線だけを輝夜に向ける。侮蔑の眼差しを向けられた輝夜はいきなり立ち上がると妹紅に殴りかかろうとする。これではまた喧嘩になってしまう。だが、こういった状況に慣れていたのか、慧音先生が再び大声で制止すると、再び二人とも大人しくなった。

慧音「まったくもぅ、二人とも子供じゃないんだからもう少し堪えないか。それで妹紅、続きを頼む」

平静さを取り戻した妹紅はさらに続ける。

妹紅「まあとにかく輝夜を見かけたんだ。だけど普段なら仕事を、それも里の人間を案内している途中で喧嘩なんて仕掛けたりしない」
輝夜「蓬莱人や屈強な妖怪ならともかく、普通の人間を私達の戦いに巻き込むのはルール違反だものね。だけどどうしてこんなことになっちゃったのかしら……?」

いやいや、誰だろうと関係ない人を巻き込むなよ……。俺はそう注意したいところであったが、それどころではない情報が出てきたので黙っておく。なんと、そもそも戦いになった原因を二人とも覚えていないというのだから。

慧音「なんだそりゃ? もう頭突きしないから本当のことを教えてくれ」
輝夜「うーん……そういえば妹紅の顔を見る前にものすごい強烈な光が一瞬だけ目の前ではじけたような……?」

輝夜達の反応に困惑する慧音先生であったが、それ以上の答えに渋る二人。その反応からもはや偽ってないことは察したようだ。

貴方「まあ昔から犬猿の仲だというし、何か気に食わないことがあったり、何か虫が好かないとかあったんだろう。その『光』ってのが気になるけれど、それよりも随分と怪我人も出ているようだから、今は彼らを助けてあげないと」

こうして俺とお空と輝夜で怪我人を永遠亭に連れて行き、妹紅と慧音でそうでない人たちを人里に送ることになった。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

お気に入り登録登録済み一覧

セーブデータ
新規登録・ログイン・マイページはこちら