貴方「かくなる上は全無『αビーム』を使うしか……」

ところが銀翼は突然大きく揺れると目の前の視界が大きくブレる。どうやら衣玖が羽衣をドリルの形に変形させてアールバイパーに体当たりをしたようなのだ。

貴方「しまった!」

魔力の収束が終わる前にオプションから大きく離れてしまったことによりαビームは不発。これを好機と取ったのか、ダークヘリオスはネメシスに狙いを定めて突進し始めた。これはまずいっ。このままではネメシスが、いや今回はコンパクやゆっくり霊夢までもが……!

貴方「ネメシス、かわせぇっ!」

そう叫んでみるが、サイズ差がありすぎてとても回避できる状態ではない。ちくしょう、魔力は未だにあっちに残されているってのに。こちらから近づこうにもあの紫の胴体からひっきりなしにレーザーを放つので迂闊に近寄れないのだ。

何か、何かあのレーザーを遮断する何かさえあれば……!

その時、奇跡が起きた。いや、アールバイパーにではない。孤立したオプション達にである。ネメシスから発せられたのは細長い白いレーザー。ダークヘリオスの黄色いビームはその白レーザーに阻まれてこちらまで届いていないのだ。まるで傘のように。

惚けている場合ではない。攻撃が止んだ今のうちにゆっくり霊夢達に噛みつかんとするダークヘリオスの目の前に躍り出ると、レイディアントソードを一閃。怯んだ隙にネメシス達を回収した。

貴方「ネメシス、今のもう一度できるか?」
ネメシス「(コクコク)」
貴方「よし、合図したら今のようにビームを撃ってくれ」

今のは恐らく「αビーム」から派生した技だ。前にも相手の放った魔力をそのままこちらの火力に変えてカウンターするという「バーストカウンター」なる技を会得していたが、バーストといえばもう一つの役割があるのを俺は思い出していたのだ。

そう、今のように弾幕に対する光の盾を形成する為に本体とは別の場所にバーストユニットを設置してこうやって撃たせる。火力自体は下がるが弾幕の防御にも使える便利なものであった。通称「設置バースト」。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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