俺は目を疑った。ダークヘリオスの頭部のエラがいきなり爆発してしまったのだ。フランとダークヘリオスの間には光の盾、つまりバーストビームが走っていた。なので普通の弾幕はシャットアウトされてしまう。レーヴァテインのような高火力のものは貫通してしまうが、それを使った痕跡はまるでみられなかった。
貴方「そんな馬鹿なことがあってたまるか! 何が起きた? バーストビームが阻んでいたんだぞ」
狼狽えていると反対側のエラも爆発を起こしてしまう。これではダークヘリオスからバーストビームが撃てない。そしてフランが弾幕を放たないものだからバーストビームもエネルギー切れを起こしてしまう。手早くオプションを回収する。待ってましたとばかりにデタラメに弾幕を放ち始めるフラン。
衣玖「ここは一度引きましょう! 開けた場所では私達はあまりに不利」
ちくしょう、さっきの爆発が何なのかまるで分らないが、考察は後だ。俺は再び魔界神の羽を展開しながら、しんがりを務め、衣玖とダークヘリオスが退却する手助けをする。
貴方「かくなる上は……全無『αビーム』!」
溜め込んだ魔力を一気に放出する青いビームを薙ぎ払うように発する。放ちながらダークヘリオスが十分に距離を取ったのを確認すると、俺も機体を翻し、衣玖さんの後へ続く。行先は当初の目的地であった紅魔館である。
どうしてフランドールが暴れ始めたのか、紅魔館でいったい何が起きたというのか? そして咲夜やレミリアの安否は……。
門の前で(起きている寝ているは別として)いつもいるはずの美鈴の姿も見えない。異常な事態が発生している何よりもの証拠である。俺達は門番不在の紅魔館入口へと突入した。
銀翼と妖怪寺∀CE IV後編に続く……
名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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