脅威の去った後に白蓮さんが最も気になる事、それは蓮子のことであった。戦う力を持たない外来人があれだけの数の妖怪に群がられたのだ。
白蓮「蓮子さんっ、怪我はありませんか?」
蓮子「まとわりつかれて怖かったけど、でも奴らは何もしてこなかったわ」
外来人の体を素人ながら確認するが、白蓮には怪我らしい怪我を見つけることはできなかった。だが、彼女の体が小刻みに震えているのは明白である。そんな華奢な外来人の体を白蓮は優しく抱き留めた。
白蓮「よしよし、怖かったですね。貴女を守るというのは怪我をしないという意味もありますが、怖がらせないようにするという意味も含めたのです。なのにちゃんと守り切れなくてごめんなさい……」
肩に顔を埋めて表情は確認できないが、白蓮は声の震わせ様から、そして肩に染みる涙の感触から、泣いていることはよく理解していた。ただただ白蓮はそんな蓮子の頭をナデナデする。
蓮子「そんなに自分を責めないで。私一人だったらやっぱりやられていたもの。ありがとう、白蓮さん」
こころに落ち着きを取り戻した蓮子からの一言は白蓮の心を何よりも安堵させた。さて、二人の行く先にいよいよ永遠亭の姿が見えてくる。
白蓮「さあ蓮子さん、あと少しですよ」
ギュっと繋いだ手を揺らし、白蓮は永遠亭へ一直線に向かった。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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