大口を開けて食らいつかんと飛びかかるディメンションダイバーをどうにかレイディアントソードを振るって奴の体を思い切り弾くことで凌いだ。先程のことが頭をよぎったのか、サグメはふるふると震えている。

貴方「安心しな。あんたのことも、ドレミーとかいう子もちゃんと守ってやる。さあ、すぐに片を付けるぞ!」

普通にやり合うのでは分が悪いと判断したのか、ディメンションダイバーは大きな口をこちらに向けてきた。その大口を開けて赤い光を収束させ始める。ビーム合戦を仕掛けるつもりだな。いいだろう、受けて立ってやる。

貴方「ネメシス、コンパク、ゆっくり霊夢、ここはワイドフォーメーションだ! 魔操術『魔界神の大翼』を決めるぞ!」

銀翼本体の後ろを包み込むように3つのオプションが並ぶ。そしてそれらから純白の羽が生えた。この羽が周囲の魔力を吸収していくと紫色に代わっていくのだ。溜め込んだ魔力を用いて全力のαビームを放つ。それがシーマの用いるβビームへの対抗策として最善なのである。

だが、奴はまるで俺がそうすることを予見したかのように、尾びれだけを亜空間に潜り込ませた。

ネメシス「……っ!」

どうやらその尾びれでアールバイパーの真後ろに陣取っていたネメシスを薙ぎ払ったらしい。フォーメーションが崩れて魔界神の羽が維持できなくなる。弾き飛ばされたネメシスは朱理がキャッチしてくれたものの、大きな隙を晒してしまったことには変わりない。

朱理「βビーム、来るわっ! エネルギーが足りない、避けることを推奨するわ」

そしてこの小さな事故は奴にβビームを撃たせるには十分すぎる隙となったのである。仕方あるまい、一度回避するか?

衣玖「○○さんっ、ですがここで避けたら後ろの集落にビームが着弾することに」

なんだとっ……! 月の民の集落には綿月姉妹がいるとはいえ、さすがにこんな遠距離からのビーム攻撃には対処できない筈だ。

俺はかつて地底で流体金属のバイド「Xelf-16」との戦闘で、奴のビーム攻撃を許してしまったせいでジェイド・ロス提督の艦隊が壊滅状態に陥ったことを思い出していた。このまま逃げてしまっては同じような惨劇が引き起こされてしまう!

ではどうするべきだ? 残されたもう一つのオプションで羽を展開してそれで受けきるか? いや、シーマ艦のβビームを羽で全て受け止めてしまっては俺の体がもたなくなる。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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