朱理「えっ、αビームが勢いを取り戻した? どういうこと?」
信じられない現象が発生していた。今にも消え入りそうだったαビームがみるみる勢いを取り戻していくのだ。それだけではない。気付くとディメンションダイバーのβビームを飲み込まん勢いでビームが成長していたのだ。
貴方「ダークヘリオスか? ついに決心をして?」
衣玖「いいえ、彼は何もしていないようです」
それではどうして? ええい、理由は後で考えればいい。今は目の前の敵を倒そうではないか。勢いを取り戻した青い光線はギンザメ型戦艦を貫き、そして爆破させた。飛び散る閃光に俺は思わず目を覆う。
サグメ「ああ、私はなんて恐ろしいことを。今のビーム合戦に勝てたのは私が口に出してしまったからだ」
ディメンションダイバーの残骸を目にしながら声を震わせるのは後ろに座らせているサグメのものであった。どうやら彼女、起きている現象に関して何か口にすると、その運命を逆方向に加速させてしまうという凄いのだけれど制御のきかない能力を持っているらしいのだ。
つまりあのままだと俺はディメンションダイバーに負けていたところをサグメが何かコメントを残したために、その運命が逆方向に働いたということらしい。確かに急にαビームの勢いが増していた。
しかし同時にディメンションダイバーは助かるという運命までもを逆転させてしまい、今は残骸となっているというわけだ。妙に無口なのはそれが原因だったのか。
さて、今度は今の状況に着目しよう。あまりに大きな爆発だったのでこの夢の世界の壁を壊し、向こう側に行けるようになっていた。
壁の先には地球ではない全く別の星が見える。表面はクレーターだらけであった。そう、いよいよ俺達はたどり着いたのだ。シーマのウヨウヨいる月に。
貴方「さあ、いよいよ敵の本拠地だ。気合を入れていくぞっ!」
同胞を救えず何とも微妙な面持ちのダークヘリオスと彼の傍に寄りそう衣玖。しかしすでに起きてしまったことはひっくり返りようのない事。そう割り切ったのか、二人とも俺の後に続いていった。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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