魚影を目視できるようになってからはさらに時が加速したかのように事態が早く変わっていく。

突如紅魔館に降り注ぐ虹色の光線。あれはシイラ型の中型艦「ファーストキャプテン」のもの。光線が薙ぎ払われ紅魔館の柱を次々とへし折っていく。

貴方「ここにいたら咲夜たちに被害が及ぶ。迎え撃つぞ!」

銀翼を急上昇させると、多数の小魚どもにグラビティバレットを撃ち込む。ブラックホールに飲まれ、次々と魚群が消えていく。しまった、キャプテンどもに背後を取られたかっ。その体を錐もみ回転させつつこちらへレーザーを撃ち込んでくる。その弾速はアールバイパーのノーマルレーザー並みゆえに回避は不可能ではないものの、いつまでもこうしているわけにもいかない。

貴方「このっ……アールバイパーの機動力を舐めるなっ!」

急上昇、いや宙返りをし、逆にファーストキャプテンの背後を取る。満月がこちらを照らした。太陽ではないので目は眩まない。

そのまま相手が旋回する前にオプションを展開しつつフォトントーピードを放つ。「ソリドナイト」と呼ばれる金色の装甲を頭部に装備している奴らなのでより背後からの奇襲に弱い筈。案の定、ファーストキャプテンは爆散した。

遠くでダークヘリオスと衣玖さんも奮戦していることもあり、この辺りのザコはあらかた片付けた。だが、再び異変が起こる。満月があり得ない速度で欠けていくのだ。

衣玖「月食? ですが、それにしてはあまりに速過ぎる!」

ほんの数秒で満月は消え去り、赤い月がこちらを照らす。皆既月食というやつか。いや違う、あれは月じゃないぞ。妙にテカっている。

目を凝らすとそれが巨大なフシギウオの稚魚が持つ目玉であることが分かった。デメキンのように飛び出した巨大な瞳にアールバイパーの姿が映りこんでいる。

貴方「エクリプスアイ……」

舐められたものだな、こいつはあの大きな目玉を用いての偵察を主任務とする艦だ。いくら脅威的なシーマと言えどその戦闘力はたかが知れている。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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