そこにはフランの部屋で見かけた妖精の手にしていた松明よりもずっと強力な炎を放つ大きな松明を手にした妖精がいた。うむ、妖精で間違いないだろう。妖精特有の虫の羽のようなものが背中についているのだから。

だがその姿は今までに見かけた妖精とはあまりにかけ離れていた。まるで星条旗を思わせるような派手な色遣いのタイツに服装。頭にはサーカスで見かけるピエロのような先端があちこちにねじれた帽子。まるで道化師がアメリカの自由の女神の真似をしてみましたと言った風貌でなのである。

貴方「一目見てピンと来た。お前だな、幻想郷に狂気の光をばら撒いた張本人は!?」
???「きゃははは! だいせいかーい♪ 松明の光を皆におすそ分けしたのはこのあたいこと『クラウンピース』ちゃんでーす!」

自分の手にしている松明の光をいつも目にしているんだ。こいつが一番狂ってる、そうに違いない。

貴方「いたずらに人の心を狂わせて、何が目的だっ!」
クラウンピース「目的ぃ? 直接の目的は地上にまでやってきた『迷子』を連れ戻すことよ。あたいの『友人様』に頼まれてね。だけどおかしいなぁ、この赤ヒゲ帽子の傍に居た筈なんだけど……」

衣玖さんを指さして首をかしげている。「迷子」ってのはダークヘリオスで間違いないだろう。そしてただ連れ戻すだけではないことは明白だ。あの異様に統率の取れていた妖精のようにダークヘリオスを狂わせた上で「友人様」とやらに引き渡すのだろう。

クラウンピース「んでっ、次の目的は変な鳥の妖怪を操るコイツをここ紅魔館から動けなくなるようにすること。異様に正義感がある上に無駄におせっかい焼きな男だから、ここに困ってる人を作りましたーっ! そしたらさ、幸運にも二つの目的がここにやってくるんだもん。あたいってばウルトララッキーね! きゃはっ♪」

許せねぇ、フランドールは道具扱いか。レミリアや咲夜が命を張って止めたんだぞ。だというのにっ……!

貴方「貴様、人を何だと思っている? 何企んでいるかは知らないが、紅魔館の絆が断ち切られそうになっていたんだぞ! ああ、あとアールバイパーは変な鳥の妖怪ではないし、俺はコイツではなくて○○だ、覚えておけ!」

おっと、今は激昂してはいけない。こいつ、俺達の動きを封じて何か別の計画とやらを進めているようなのだから。何とかして聞き出さなくては。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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