突然トライポッドサーディンに襲い掛かった赤き戦闘機。アレはシルバーホークではない。俺の知る限り、あの紅の羽は鷹のものではなくて、獰猛な蜂のものだ。
俺は奴らを知っていた。まるで働き蜂のように首領(ドン)の命令に忠実に従う精鋭部隊。通称「首領蜂(どんぱち)隊」だ……。
やかましいジェットの羽音をまき散らしながら飛び回る赤き蜂。誰もが唖然とする中、空中に巨大な映像が浮かび上がる。どこから投影しているのかはわからないが、人里かその周囲の竹林の辺りからと推測できる。とにかく空中にはデカデカと軍服を身にまとった長い白髪を持った厳つい壮年の男性の姿が浮かび上がってきたのだ。
浅ましくもこの星を喰らわんとする海洋生物どもを駆逐せよ!
時折ノイズの走るホログラムに映し出されたのはやたらとガタイのいい壮年の軍人。あいつは首領蜂隊を率いる「ゴットヴィーン・ロンゲーナー大佐」で間違いないだろう。首領の号令を皮切りに命蓮寺の上空に新たなシーマ艦が急速接近してくる。あのシーマ艦は青いメンダコのような形をしている。恐らくは火炎ではなく電撃を放つタイプの「エイトフィートアンブレラ」であろう。
黒帽子の少女「あっ……ああっ……!」
どうやら彼女はあのシーマ艦(あるいは赤い方のエイトフィートアンブレラ)に追い回されたか何かでトラウマになっているのだろう。だがそれよりも速く、その巨大なメンダコに近づいたのは緑色のヘリコプターと青色の前進翼を持った戦闘機。それらが激しく広範囲のショットを乱射して反撃する。周囲の被害など考えていないだろう。
貴方「白蓮さんも早くここを離れるんだ。巻き込まれるぞ!」
地面にも弾丸が着弾し、あちこちで砂煙を上げている中、白蓮さんに庇われていた少女が声にならない悲鳴を上げている。俺は彼女に接近すると逆回転リフレックスリングで黒帽子の少女を保護する。そして細心の注意を払いつつアールバイパーの後部座席に座らせた。まったく危ない奴らだ。その直後青色と緑色の弾丸がこれでもかと降り注いできたのだから。この銃弾の雨あられから白蓮さんも無事に脱出しているようで俺は安堵の息を漏らした。
白蓮「あのっ、この戦闘機たちは……?」
貴方「『
首領蜂隊
』と呼ばれる精鋭部隊だ。どういうわけか今は幻想郷を守ろうとしてくれている。ここは彼らに任せよう」
他の場所が気になる。助けを求めていた守矢神社と天界が……。まずは山の頂上にある守矢神社に向かおう。天界への道にもなっているからな。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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