守矢神社の上空で不気味な沈黙を保つ藤色の三角形。そのまま空母から小型機が出てくると、守矢神社に降り立った。その中にいたのは他でもないロンゲーナー大佐である。あの大佐が自ら守矢神社に? 一体何をしに来たんだ?
仏頂面のまま、周囲をギロリと見渡す。無言で何かを探しているようだが、その視線がアールバイパーの所でピタリと止まった。途中、ダークヘリオスにもその視線に向けていたような気がした。
アールバイパーに視線を向けながら、大佐はツカツカと銀翼へ歩みを進めていく。その間にもまるで喋らない上に瞬きまでしないものだから威圧感が半端なものではない。
ロンゲーナー大佐「君が○○かね? 貴公の活躍はここ幻想郷でも度々耳にする。そしてこっちがかの超時空戦闘機アールバイパーか。ふむ、実物を見るのは初めてだ」
実に興味深そうに銀翼を観察し始める大佐。そのままグルリと一周見て回った。わずかに口元が笑ったようにも見えるが、それでも細かい表情は推し量れない。
白蓮「あの……○○さんとアールバイパーをご存知のようですが、貴方は一体?」
ロンゲーナー大佐「ゴットヴィーン・ロンゲーナーだ。数多の働き蜂どもをまとめる者。人からは大佐だとか首領(ドン)と呼ばれている」
軍隊の存在しない幻想郷で大佐と名乗っても今一つピンと来ないようで、白蓮さんは首をかしげている。
白蓮「うーん、前に命蓮寺にやって来たジェイド・ロス提督のような人なんでしょうか?」
貴方「お互いに面識はない筈だが、軍人という意味では確かに共通しているな」
白蓮「そうなのですか? ですがジェイドさんと違ってこの人はなんだか近寄りがたいというかなんというか……」
理性を残していたとはいえあのバイド艦隊(ジェイド艦隊のこと)よりも恐れられるとかこの大佐、どれだけ威圧感があるんだよ……。
ロンゲーナー大佐「よし決めた。○○、私と一緒に来い!」
とんでもないことを言い出した。まさかこの俺に首領蜂隊になれとか言い出すのではないだろうか。
貴方「貴方の指揮下に入るつもりはない!」
白蓮「そうですよっ! ○○さんは私達の仲間です」
一斉に騒ぎ始める少女達をその眼力だけで一瞬で黙らせてしまう大佐。コイツ、一応人間だよね……?
ロンゲーナー大佐「ええい腹立たしいまでに喧しい! そんな傷ついた翼ではこれからの戦いを生き延びれないだろう? その銀の翼に修理を施そうというのだ。それに○○とは個人的に話がある。だから私と一緒に来るがよい」
皆が唖然とする中、俺は言われるがままに傷ついたアールバイパーと共に頭上の空母へと誘われる。その様子を見ていた衣玖はダークヘリオスと何か小声で会話をし、お互い頷いたかと思うと、衣玖も駆け寄ってきた。
衣玖「私も連れて行ってください! ダークヘリオスからシーマの秘密を色々と聞いているんです。きっと何かに力になりますから!」
それだけ足早に口にすると、半ば強引についてきてしまった。そんな様子を横目でチラと見る大佐であったが、特に何もしない所を見ると容認しているという事らしい。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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