こちら目がけて投げつけられる青白い光を放つ巨大ボール。動きが鈍ったところを狙ってこちらに飛ばしてきたのだ。絶体絶命の最中、俺の前に躍り出たのは……。
白蓮「南無三っ!」
住職サマだ。彼女が両手を広げ、スパークボールを受け止める体勢に入る。既に身体強化の魔法は施してあるようで、あちこちで魔人経巻の模様が浮かび上がっていた。周囲の地面に激しい衝撃走る。白蓮さんにボールが着弾したのだ。
ズザザザと砂埃を上げながら、スパークボールを受け止めた白蓮さんが後ろに弾き飛ばされる。それでも負けじと踏みとどまろうとさらに呪文を詠唱していた。
貴方「白蓮っ、狙われている!」
再びβビームの照射準備に入るサンキャクイワシ型戦艦。もはや俺にはαビームを撃ち込む魔力は残されていない。だが、魔力がなくたって白蓮さんを助けることはできる!
貴方「逆回転リフレックスリング!」
無謀かもしれない。俺はトライポッドサーディンをリフレックスリングで掴もうとしたのだ。いや、厳密には持ち上がらなくてもいい。ほんの少しその砲台の向きをずらすことさえできれば……。
貴方「陰陽『アンカーシュート』!」
今出せる最大の力をもってして俺は奴を引っ張った。ビクともしないと思っていたが、その砲身がわずかにブレた。焦ったトライポッドサーディンはβビームの照射を止める。その時間はわずかなものであったが、しかし白蓮さんにとっては十分過ぎた。
白蓮「いざっ……」
スパークボールを両手に持ちあげた白蓮さんが思い切り飛び上がる。このままトライポッドサーディンに叩きつけるつもりだろう。巻き込まれないように、俺は錐もみ回転しつつ急速離脱。
白蓮「南無三っ!!」
背後で光が爆ぜた。トライポッドサーディンの内部から光が一筋漏れ出たかと思うとその本数を次々と増やしていき、そして最後には爆発四散した。
貴方「勝った……。シーマは倒せる。全力を挙げて挑めばシーマは倒せるんだ!」
わずかに幻想郷に降り注いだ希望の光。天界も守矢神社も皆で力を合わせればシーマの脅威を退けることは十分に可能だろう。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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