(その頃、月面近く……)

宇宙空間を悠々と泳ぐマッコウクジラ型戦艦「グレートシング」が無数の蜂にたかられている。そう、今まさにシーマの戦艦と首領蜂隊がぶつかり合っているのだ。

個々の戦力では圧倒的優位に立っているグレートシングではあるものの、数では首領蜂隊が圧倒している。しかもこれらの戦闘機は火力だけは巨大戦艦並みにあり、小さく機動力もあるものだから、このように多数で群れられるとさしものグレートシングもひとたまりもない。

マッコウクジラからまるで角のようなドリルのようなミサイルが発射されると、1機の戦闘機が黒いレーザーを発する。レーザーは周囲の弾幕ごとドリルミサイルを粉砕し、そのまま戦艦本体に着弾。頭を撃ち抜かれたグレートシングはそのまま爆炎を上げて轟沈していった。

首領蜂隊A「ヒュー! 大物を仕留めたぞ」
首領蜂隊B「馬鹿言え、トドメはこの俺の攻撃だ」
首領蜂隊C「お前らが隙だらけの攻撃を放てたのは俺のサポートがあったからだぞ。お前ら、狙われてたの知らなかったろ?」

そんな難攻不落の戦艦を落としたことで祝賀ムードであったが、それも長くは続かない。

首領蜂隊A「うっ!? い、息が詰まる!」
首領蜂隊B「機体を損傷したのか? いや、俺は無傷だ。だというのに……ぐわぁぁぁ!」

何の前触れもなく2匹の蜂はもがき苦しむ。しばらくもがいていたかと思うとすぐに動かなくなった。

首領蜂隊C「応答しろっ! ……駄目だ、二人とも事切れている。一体何が起こったんだ? とりあえず首領に報告を……!」

僚機を2機も喪失し顔面蒼白の生き残りはこの異常事態をロンゲーナー大佐に知らせるべく、撤退しようとする。しかし、そんな彼の前に立ちはだかったのは先程のグレートシングよりも圧倒的に小さい女性のものであった。

首領蜂隊C「こんなところに人間……いや、人間が宇宙空間にいる筈がない。エレメントドールか?」



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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