(その頃、地上では……)
他に気になることがあると言いだした早苗は単独での行動をすると聞かずに白蓮と別れた。残された蓮子と白蓮。外来人である蓮子を放っておくわけにはいかないので迂闊な行動はとれない。そういうわけなので白蓮は当初の予定通りに、姿を消した霊夢さんと紫さんの手掛かりを集めることにした。蓮子と手を繋ぎ人里で聞き込みを試みることにした。手を繋ぐ姿はまるで年の離れた姉妹か、あるいは親子である。
住職サマの人柄や顔の広さもあり、協力的な人は多いのだが、なかなか核心に迫るような情報は得られない。何せあの霊夢である。里の人間にどこに向かうかを告げるなんてこと、わざわざしないだろう。
村人「博麗の巫女? そういえば冥界の辻斬りがどうのこうのとか騒いでいたような……」
聞き込みを続けて1時間ほど。ようやく手掛かりになりそうな情報を掴んだ。どうやら霊夢さんは白玉楼の妖夢とコンタクトを取ろうとしていたことを知ることになった。
白蓮「今から空を飛びます。蓮子さんは寒くないように上着をしっかり着込んで、そして私の背中にしっかりと掴まっていてくださいね?」
近くの服屋にて暖かそうな上着を蓮子に買ってあげると、白蓮は彼女を背中に乗せ、大きく飛翔した。
(少女移動中……)
雲よりも高い高高度、もちろん地上とは比べ物にならない程寒く、白蓮の背中が小刻みに震えている。そんな寒さはあったものの、途中でシーマに遭遇することもなく無事に冥界の門まで到着はした。あとは長い長い階段を抜ければ白玉楼である。
白蓮「到着……っと。蓮子さん、寒くありませんでしたか? 気分は悪くありませんか?」
蓮子「寒さは大丈夫ですけど、ここって冥界? 死後の世界? ぶるぶる……」
オカルト的なものに興味を抱くとはいえ、蓮子はやはり外来人。冥界と聞くと別の意味で震えが止まらなくなるようである。
白蓮「大丈夫、乱暴するような方はここにはいませんよ」
そんな彼女の背中をポンと叩いて安心させると、白蓮は大きな屋敷へと近づく。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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