えっ……? 俺は、バイド化してしまった俺はあの刀で斬りつけられると思ったが、恐怖で縮こまる俺の体にもたらされた感触は冷たい鉄のものではなく、柔らかな唇であったのだ。
貴方「何を……?」
依姫が俺の口づけをした。いや、目の前にいるのは依姫ではない。見たことのない女性のものであり、よくよく見てみると巫女らしい服装をしていた。霊夢や早苗とはまた違う感じの巫女。何が起きているんだ? これもバイドが見せている幻なのか? 困惑しながらもその口づけを受け入れる俺。しばし唇を離すと、見知らぬ巫女の顔が依姫と重なって見えた気がした。
依姫「伊豆能売(いづのめ)という神を降ろしたのよ。穢れを浄化するには彼女が一番。貴方、地球人基準で考えても多くの穢れを抱えているわ。外側も内側も。ずっと穢れまみれになりながら戦ってきたのね……」
そう言われると俺が言い返す前に再び唇を塞いでしまった。じゅる、じゅると水音が響く。そ、そろそろ息苦しい……。
豊姫「わぁお、ダイタン……」
依姫「お姉さま、茶々を入れないで。これはれっきとした治療行為よ」
ひとしきり吸い上げられると俺はようやく解放された。そして驚愕する。アールバイパーが元の銀翼の姿に戻っていたのだ。もちろん俺の体も。
嘘だろ……、本当にバイド化を治しやがった! こんなことあり得ない! あり得ない筈だというのに……。
→
名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
お気に入り登録
/
登録済み一覧
セーブデータ
新規登録・ログイン・マイページはこちら