これといった妨害を受けることなく竹林を抜け、人里を通り抜けてしばらくすると命蓮寺である。

マミゾウ「ふわわ……おかえり」

見るからに宴会明けの眠そうな目と周囲に充満する酒臭さ。白蓮不在をいいことに命蓮寺で宴会を開いていたらしい。恐らくは一輪やムラサも同じような状態なのだろう。呆れ気味にため息をつくと、ダメ元で白蓮さんは本題を切り出す。

白蓮「まったく貴女達は……。まあ他の方に迷惑をかけなかったようなので良しとしましょう。それよりもマミゾウさん、ここ最近で外来人の少女と接触しませんでしたか?」

ボンヤリする頭をフル稼働させるマミゾウは部屋の天井をじっと見上げ……。

マミゾウ「聞かずとも分かるじゃろうが。前のオカルトボールの異変の時に外来人が観光に来て大騒ぎになったじゃないか。確か『宇佐見菫子』とか言ったかのぉ?」
白蓮「いえ、菫子さんじゃないんです。あ、でも少しは関係があるのかも。私が調べているのは『宇佐見蓮子』という女の子です」

再び考え込むマミゾウであったが、酔いもさめてきたのか、あるいは心当たりがないのが明確なのか、今度は比較的すぐの返答であった。

マミゾウ「いや、そんな子は知らぬ。最後に外界の家まで送った○○からも彼奴に姉妹がいたなんて話は聞いておらぬしの」

今回の異変は月に与する者が怪しく、外来人を連れてこれるような少女がキーパーソン。しかしこれで外来人に関しての情報は途絶えてしまった。

白蓮「そうですか……」
マミゾウ「ふむ、永遠亭に重症の状態で運ばれた外来人のぉ……。ワシには全く心当たりがないわい。何せ外来人のおもてなし計画は大怪我をさせてはいけないとあのスキマ妖怪と約束したしの。
そうじゃ、こうなったらその外来人ではなくてスキマ妖怪の足取りを追いかけてみてはどうかの? ワシもおもてなし計画の途中で別れてから姿を見ていないのじゃ。八雲亭を調べてみるとか」

とにかく足で情報を稼がなくてはということで、白蓮さんは引き続き留守番を頼みながら幻想郷の淵のどこかにあるという紫の家を探すことになった。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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