蓮子「白蓮さんっ!!」

白蓮の注意が霖之助に集中したその隙に、蓮子はさらわれてしまった。その犯人は少女であった。何よりも目を引くのは9本もある大きな尻尾、そして帽子で隠されたピンと立った耳。

白蓮「八雲……藍!?」

今もジタバタと暴れる蓮子を脇に抱えて白蓮を見下す様に浮遊するのは九尾の狐であり、紫の式である八雲藍のものであった。あの尻尾を見紛うはずはないし、ゴーレムの証言とも一致する。彼女もまた「八雲」の名を持つ九尾の狐、つまり大妖怪である。

藍「この外来人の娘は貰っておこう。幻想郷を破壊するのになくてはならない重要人物だからな」

次に今も膝をついた状態で動けない霖之助の胸ぐらを掴みあげる。

藍「この裏切り者め。貴様には再教育する必要があるようだな。お前も一緒に来い!」

香霖堂の屋根を突き破り、二人を抱えて飛翔する藍は瞬く間に見えなくなってしまった。それだけ高速で飛行したという事である。もちろん唖然としながらもいつまでも指をくわえて見ている白蓮ではない。

白蓮「○○さんに伝えるべき? いいえ、一刻を争う事態。藍さんの恐ろしい計画を止めなくては。それに彼女には聞きたいことも山ほどある」

魔人経巻をブワっと広げ、呪文を詠唱すると、白蓮の体は魔人経巻の光る模様で包み込まれる。

白蓮「いざ、南無三っ!」

そして渾身の蹴り。白蓮も大きく飛翔して藍を追った。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

お気に入り登録登録済み一覧

セーブデータ
新規登録・ログイン・マイページはこちら