(白蓮が藍を追跡し始めた頃、藍は……)
両脇に少女と青年を一人ずつ抱えてただただ真っ直ぐ飛行する。目指すは八雲亭。さすがの二人も振り落とされてはたまらないと今は大人しくしていた。
藍「あの住職サマのことだ。恐らくはこの私を追いかけてくるだろう。だが、追手は他にもいると見た」
突然、藍に影が落ちる。何か大きな物体が追い抜いていったようだ。見上げて藍が真っ先に視界にとらえたのは蒼い瞳……いや、コア。そのコアを中心に3つのカバーを回転させているのは恐らくはバクテリアン戦艦「
カバードコア
」であろう。
カバードコア「見つけたぞ女狐め。我らバクテリアンをコケにして生き仰せられると思ったら大間違いだ」
先陣を切ったカバードコアに続き、2機の巨大戦艦も加勢する。2本の触手とクリスタルのボディが涼し気な「
クリスタルコア
」、左右のアームをカパっと開き14門の砲台を一斉に向けるのは「
ビッグコアMk-II
」であった。
クリスタルコア「我が同胞、ゴーレムの仇!」
ビッグコアMk-II「この恨み、晴らさでおくべきかっ。弔い合戦じゃあ!」
それぞれが思い思いの攻撃を一度に放つ。広範囲に及ぶ多数のレーザーの雨、さらに上下からミサイルが飛び交うまさに弾幕地獄。クリスタルコアはさらに背後から迫り、藍をその触手で捕まえようと身構えていた。
藍「まったくザコどもがギャアギャアと喧しい! 式弾『アルティメットブディスト』」
両手がふさがっているので尻尾を器用に操りカードを掲げる。バクテリアン戦艦の目の前に「卍」の形をしたまばゆいレーザーが現れて、回転をし始めた。
ビッグコアMk-II「なっ、
レーザーテトラン
!?」
クリスタルコア「生きていたのか!?」
カバードコア「射撃やめいっ、同胞を傷つけるわけには……あれ?」
閃光に目がくらんだか、その弾幕の形にかつての仲間の姿が重なったのか、とにかくバクテリアン戦艦たちを躊躇させるには十分すぎるほどの衝撃であったようだ。カバードコアが異変に気が付く頃には時すでに遅し、薙ぎ払われたレーザーがそれぞれのコアを撃ち抜いてしまっていた。
クリスタルコア「しまった、今のは幻っ!」
ビッグコアMk-II「いや、攻撃そのものは本物……」
2機の戦艦は今の一撃で爆発を起こし、辛うじて回転するカバーで致命傷を免れたカバードコアも遮蔽板をすべて失ってしまい虫の息であった。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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