今までは平静さを何とか保っていた藍であったが、両目を見開き霖之助の胸ぐらを掴みあげる。これぞ妖獣の本性といわんばかりの荒々しさであった。

藍「知ったような口をききやがって! 紫様は死んだし、博麗の巫女も侵略者を前に屈した。もうあいつらに対抗する術も博麗大結界を修復する術も失われている!」

ギリギリと喉を絞めあげられる霖之助。だが負けじと彼はさらにこう続けた。

霖之助「よく言うよ。霊夢を屈服させたのは侵略者どもの技術で間違いないが、膝をついた博麗の巫女を『殺した』のは他でもない君自身じゃないか!」

言葉を詰まらせた藍は霖之助を解放する。倒れ込む霖之助は咳き込み続ける。四肢を縛られているので起き上がるのも一苦労であった。見かねた藍は片腕をピッと振り上げると、霖之助を縛っていた縄が切断された。

藍「……とにかく今は邪魔が入られては困る。頼みの綱は紫様が何か情報を残しているかどうか。隠し部屋も多いしそういう書物が見つかればいいのだが……」

ゆっくりと起き上がる霖之助は「やれやれ」とため息をつき藍の後に続いて八雲亭の調査を始めた。

霖之助「こんな事している場合ではないと思うのだがね。荒事にされては僕ではどうにもならないし……」



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

お気に入り登録登録済み一覧

セーブデータ
新規登録・ログイン・マイページはこちら