(その頃地上、八雲亭では……)

八雲亭の薄暗い一室に霖之助は囚われていた。鉄格子があるわけではないが、縄で手足を縛られ拘束されている。蓮子は別の場所で幽閉されているのだろうか、その姿は見られない。そして囚われの香霖堂店主を見下すように睨み付けるのは藍であった。

藍「私としてもこのような処遇は心苦しいのだがね。しかし計画を邪魔されるわけにはいかないのだよ。幻想郷を完膚なきまでに破壊するという計画を」

なるべくこの半妖の目を見るまいと顔を逸らしている。藍本人もこのような計画を進めるのは不本意であるようだ。

霖之助「ならば猶更こんな事をしている場合ではないと思うがね。それに本当の目的は幻想郷の破壊ではないのだろう? あくまで幻想郷を襲う異変を収束させたい。それは僕がよく知っている」

ばつが悪そうにさらに目線を逸らす藍。

藍「だがしかし、今の幻想郷は数多の『侵略者』によって踏みにじられ、修復の目途も立たないまでにボロボロにされているんだ。このまま奴らの思うままに紫様の愛した楽園が蹂躙され続けるというのならば……」

楽園を維持する少女も姿を消し、このまま蹂躙され続けるのならば、自らの手で幻想郷に終焉をもたらす。それこそが八雲藍の計画の内容であったのだ。

藍「その為には、今この『宇佐見蓮子』に死なれてしまっては困る。だから命に代えても彼女は守り通す。彼女なしに幻想郷破壊は……」
霖之助「やれやれ。要は異変を解決できないから世界ごと葬り去ろうという算段だろう? だけどね、僕としては今までの異変を解決してきたのは他でもない『博麗の巫女』だった気がするんだが?」



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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