(その頃早苗は……)

最終鬼畜兵器の巨体がにじり寄りながら羽の付け根から絶え間なく弾幕を吐き続けてくる。このままでは蜂の巣にされるか、圧死するかのどちらかだろう。早苗は祈りながらも何も助けが来なかったことに絶望し始めていた。

早苗「神奈子様……!」

もうおしまいだと両目を硬く閉じた時、遠方から爆発音が聞こえた気がした。いや、光学兵器を発射する音か? 何事かと訝しんでいると……。

早苗「ガントレット! ああ、私の祈りが神奈子様に伝わったのですね」

持ち主のいないままにショットを乱射しつつ、彼女の目の前まで戦闘騎が飛んできたのだ。

早苗にはガントレットから神奈子様の激励が聞こえた気がしていた。そう、早苗もまたすっかり忘れていたのだ。この戦闘騎は遠隔操作が出来るということを。元はといえば神奈子様が○○を驚かすためにつけていた機能だったものが、まさかこんな形で役立つとは。これぞ本当の奇跡ではないか、早苗はそう考えていた。

異常事態に紫色のフルフェイスヘルメットを被った隊員が大佐に駆け寄る。

首領蜂隊員「大佐、実験を中止して本格的にあの娘を抹殺しますか?」
ロンゲーナー大佐「いやいい。面白いではないか、より良い戦闘データが得られる。続けさせろ」
首領蜂隊員「しかし、あのままだと逃亡の恐れが……」

鋭い眼光で紫色のヘルメットの男を睨み付ける大佐。

ロンゲーナー大佐「私は『実験を続けろ』と言った筈だが?」

首領の命令は絶対、こう言われてしまえばもはや誰も意見することはできない。すごすごとヘルメットの男は退散してしまった。

早苗「オーバーウェポンで一気に片を付けますよ!」

今一度、早苗と蜂が対峙する……!


銀翼と妖怪寺∀CE XIVに続く……

名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

お気に入り登録登録済み一覧

セーブデータ
新規登録・ログイン・マイページはこちら