だが奴は戦術においても俺の一枚上を行っていた。光学兵器が通用しないと判断したのか、グレートシングの頭部に棘が生え始める。いや、棘ではない。大きなドリルだ。
貴方「これはまさか……ドリルミサイル!?」
奴の奥の手とも言えるのはクジラの仲間であるイッカクの角のようなものをミサイルとして撃ち出すものである。その速度は非常にゆっくりではあるものの、放っておくとすさまじい爆発を引き起こすものだ。
恐らくは俺のフォトントーピードのように分厚い装甲をドリルでブチ抜き、その後で爆発することで内部から衝撃を与えるタイプの兵器であろう。
今のメンツだとダークヘリオスが危ないが、もちろん爆風に巻き込まれたらアールバイパーだってただでは済まない。何とかして撃ち落とさなくては。オーバーウェポンを用いてのサンダーソードか? いや、射程距離が足りない。あまり接近しすぎるとこちらも爆発に巻き込まれてしまうだろう。
ならば……。潤沢に蓄えられた魔力を用いて俺はスペルカードを掲げた。
貴方「重銀符『ブラックホールボンバー』!」
大きな紫色の弾丸が発射され、一定距離進んだ後に炸裂。そこから紫色の疑似ブラックホールが展開された。周囲の弾幕が一気に吸い寄せられる。だが……火力が足りずに肝心のドリルミサイルは破壊も吸引もされていない!
貴方「こうなったら……」
逆回転リフレックスリングを撃ち出し、それを高速回転させる。その状態でもう一度ブラックホールボンバーを発動させた。
貴方「重銀符『ブラックホールボンバー・バースト』!」
拡散する力をリングの力で引き留める。小ぶりだがより暴力的な疑似ブラックホールがドリルミサイルを完全に包み込み、そしてへし折り、異次元の彼方に消失させた。よしっ!
だが、グレートシングの猛攻は止まらない。奴の頭部には早くも次のドリルミサイルが装填され始めていた。もう一度ブラックホールボンバーを使うか? いや、いくら魔界神の大翼で魔力を賄えるとはいえこのままではじり貧だ。どうにかドリルミサイルを封じなくては。
どうすればいい、どうすれば……?
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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