ダークヘリオスは純狐ではなく、ジ・エンブリオンと対峙していたのだ。その母胎目がけて紫の巨体が頭突きを食らわせる。
ママッ、今助けるよ!
サグメ「ママ!?」
これに一番面食らったのはサグメ。思わず口を覆っていた手をどかしてまで素っ頓狂な声を上げていた。
衣玖「サグメさん。全てのシーマは彼女『ジ・エンブリオン』から生まれました。もちろんダークヘリオスにとっても母親のような存在なのですよ」
外部からの衝撃で、不完全な形のシーマ艦が彼女の青い体から吐き出される。今のはグレートシングの頭だ。今の衝撃で無理やり生まれ落ちてきたのだろう。
不完全な海洋生物は衣玖とサグメが対処しており、ダークヘリオスはジ・エンブリオンを正気に戻そうと語り掛けたり、必死に体当たりを続けていた。
お願いママ、こんなことはもうやめよう! ねえママってば!
これだけ喚いていればいやでも純狐の耳にも入る。次の標的はダークヘリオスだ。また余裕たっぷりな感じで「目障りだ」なんて言いながら排除しにかかるのだろう。俺は紫の巨体に向けられるであろう強力な攻撃に備える。
だが、事態は意外な方向へと転がっていくのだ。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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