今や純狐の手足と成り果てているジ・エンブリオンは今度は俺を執拗にホーミングレーザーで狙ってくる。どうにか紙一重で避け続けるも、奴は自らの青いゲル状の体をちぎるとアールバイパー目がけて投げつけてきたのだ。

貴方「このっ、このっ!」

ゲルに囚われた俺は大きく機動力を失ってしまう。さらにはこちらの攻撃も吸収してしまうらしく反撃に転ずることもできない。

純狐「ふははは、いいぞエンブリオン! 薄汚れた蝿が罠にかかってもがいているようだ」

動きの鈍くなったところをジ・エンブリオンのホーミングレーザーが容赦なく襲う! ゲルによってあちらの火力も減衰しているらしいが、それでも連続で食らうとなると致命的である。

貴方「ぎゃあああっ!」

純狐「ふうふう……。貴様はただでは殺さない。この私の計画をどこまでも妨げた貴様だ、あらゆる憤怒を受け苦痛に溺れながら死ぬがよい! ふは、ふははははは!」

レーザーのダメージに顔を歪めながらも、ゲルの中で必死にもがく。しかし一向に抜け出せそうにない。さらに悪いことに彼女のコアからトラクタービームまで発射される。このままなすすべもない俺を引き寄せようとしているんだ。

貴方「くそっ……。こうなれば奥の手だ。禁忌『オーバーレイド……」
サグメ「口をつぐむんだ!」

なんだとっ? サグメの鋭い一声に俺は思わず詠唱を途中で止めてしまった。だが彼女がなぜそのようなことを口にしたのか、直後に理解することになる。なんと青いゲルが被弾して穴だらけになったアールバイパーの隙間から入り込んできて、俺の体をも包み込み始めた。

あのまま口を開いたままでは窒息死させられていただろう。となると鼻も危険だ。鼻の穴を必死に抑える。だが、この後はどうすればいい……。ゲルが遂に俺の全身を包んでしまっている。アールバイパーの兵装は音声入力方式ゆえに喋れなければ逆転の一手を打つこともできない。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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