青色に染まる視界。衣玖さんやサイバリオンが今も戦い続けているのが分かるので、余計にもどかしい。
ボウヤ……きこえるかしら?
そんな中、俺は女の人の声を聴いた気がした。
私の身体が切り離されて狂気の炎の支配下から逃れることが出来たわ。だけどいつまでこう出来るか分からないから手短に話すね。
これはジ・エンブリオンの意志だ。狂気に囚われていない方の。息苦しい中、俺は必死に頷く。
ヤツは全てを取り込むつもり。だけどさすがにサイバリオンの体を全部包むのは至難の業でしょう。
あの子に手を出した瞬間、私のコアは剥き出しになる。その時を狙って……撃ち抜きなさい!
でもそんなことをしたら……! しかし声はみるみる遠ざかっていく。恐らくは狂気にまみれた本体に引っ張り戻されてしまったのだろう。それとも極限状態に陥って俺は幻聴でも聞こえていたのか?
どの道このままでは死を待つのみ。ならば声の通りにやってみようではないか。
散開して衣玖さんの電撃やサイバリオンの誘導ミサイル、そしてサグメが大量に用意していた陰陽玉の形をしたオプションでの波状攻撃を前に純狐はすっかり冷静さを失っていたのだ。何よりもサイバリオンの存在が大きいだろう。もう二度とわが子を抱けぬ母親の神経をその存在そのものが逆撫でしているのだから。
純狐「ええいっ、何もかも飲み込んでしまえ!」
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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