崩壊した槐安通路、レーザー砲を失った雷光、互いに痛手を被った状態。雷光なら倒せるであろう。だが、この後はどうする? アールバイパー単体では大気圏突入の高熱に耐えられないのだ(だからこそ槐安通路を使ったのだが)。
貴方「まずは目の前の脅威を片付けてから考えるとしよう。奴は追い詰められている。もう一息だ!」
逃げるように小型の弾をばら撒きながら距離を取ろうとする。この程度の弾ならリモートバーストで遮断可能だ。ネメシスを単独で向かわせると細いバースト砲を放たせる。残りのオプション3つを周囲の回転させて俺はレイディアントソードを突き出した。
貴方「重銀符『サンダーソード』!」
青き刃から稲妻がほとばしる。ど真ん中を突き抜けた剣が雷光の体を赤熱させる。そして飛び散る光と破片。巻き込まれないように爆風を背に銀翼は一気に飛び去る。雷光を完全に撃破した。
サグメ「……(変だ、まだまだ戦力が有り余っている筈なのに、今のようなデカイ奴が近寄ってこない)」
ボソボソと小声でつぶやく片翼の月の民。確かに妙である。月面の衣玖さんとサイバリオンに手こずっているということになるのだが、それにしたってたったの二人だ。無視して俺を叩きに来る兵器が存在してもおかしくない。
しかし理由は分からないがこれからどうするべきかを考えるにはちょうどいいだろう。どうにか大佐の手に落ちた早苗を救出しなくてはならない。ゆえにいきなり大佐を攻撃することはできないだろう。そもそもどうやって地上に戻ればいいのやら……。
ドレミー「槐安通路は他にも存在します。それを用いるのが一番でしょう。もっとも奴らの手に落ちていなければ……の話ですが」
宇宙空間を移動するだけならば今のバイパーでも可能である。地球行きの通路を見つけるのがよいだろう。いや、合点がいったぞ。雷光は何をしていた? 俺を見つけたから戦闘になっただけで俺を抹殺しようと動いているわけではなかった。
貴方「奴ら、残った槐安通路の全破壊を優先しているんだ!」
大佐の目的は俺の抹殺ではないが、月面に送り込んだ俺達に再び地上に降り立たれるのは不都合があるようだ。その理由までは分からないが、それならなおさら地球に帰らなくては!
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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