呼吸を整え平静さを保とうとする。このような戦場の真っただ中でそれが出来るというのだから、俺も随分と鍛えれらたものだ。それとも、戦い続きで精神がマヒしてしまったのかもしれないな。だけど今はどっちでもいい、あの醜い金色を墜とさなくては幻想郷の未来が暗く閉ざされてしまう……。

闘志がみなぎるたびに心は落ち着き、魔力が集中するたびに周囲の雑音や雑念が消えていく。よし、時は満ちた!

貴方「大魔法……」

バチッバチッと白蓮の髪色をしたフォースフィールドがスパークを始める。ロックオンサイトはあの蜂野郎のど真ん中。ぶち抜いてやる!

貴方「大魔法『魔神……」
ロンゲーナー大佐「風祝の小娘もろとも、この私を貫くつもりかね?」
貴方「っ!?」

その一言で張りつめていた精神がプツリと切れた。収束していた魔力がいっきに散り散りになってしまう。早苗がこの中にいる……だと?

朱理「あんなのハッタリよ!」

ゴールデンディザスターの中に早苗がいるのかどうか、それは最早問題ではなくなっていた。あの場でトドメの一撃を放てなかった、その時点で勝利のチャンスを逃してしまったのだから。俺が驚き躊躇う間に、大破したゴールデンディザスターは激しく自爆。

爆発の閃光と煙の中、恐ろしげな影が一つ。小さなスズメバチのようなシルエットからキラリと光るは鋭き視線。

最悪の事態だ、奴を解き放ってしまったのだ。しかも中には早苗がいるかもしれないというおまけ付き。

ロンゲーナー大佐「見よ、これぞ貴様らの戦闘データを元に生み出した真の最終兵器『]-[|/34<#!(ヒバチ)』。さて、この私自らが貴様を処刑してやる!」

しかもあの中には早苗がいるかもしれないのだ。もしもこの状態でヒバチを撃墜してしまったら……。

朱理「マスター、奴を落とさないと私たちが殺されるだけよ? そうしたらいよいよ幻想郷はロンゲーナー大佐のものになってしまうわ」
貴方「分かっている! だけど……」
朱理「生かすにしても殺すにしても、マスターが死んじゃったら何もできなくなるのよ! そんなのは絶対に嫌!」

やるしか……ない。早苗、もしそこにいるのなら絶対に助けてやるからな!



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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