貴方「ならばっ、これはどうだ!」
青い弾が止んだ瞬間を狙い、俺は一気にアールバイパーを加速させ、あえてヒバチに接近する。コクピットの中で俺は懐から特別なスペルカードを手に取っていた。
貴方「銀星『レイディアント・スターソード』!」
光学兵器に対して絶対的な防御力を誇るのは分かった。ならば物理的な衝撃はどうだ? 俺はその可能性に賭けて巨大な剣を展開した。そして右側の剣で刺突、更に左から殴打するように斬撃。
巨大な剣は崩れ去るも抜身のレイディアントソードは今もヒバチに突き出されている。
貴方「おりゃりゃりゃりゃりゃ!」
その間合いに入って剣を無茶苦茶に振り回す。だが、ヒバチは全くの無傷だというのだ。
ロンゲーナー大佐「なるほど、良い考えだな。しかし……これも無駄だ。スペルカード級の攻撃の発動に反応してヒバチはバリアを展開する機能を持っている。本来は巨大な爆弾のような重兵器にのみ反応するものであったが、ここ幻想郷では貴様以外にそんなものを使う奴はいないのでな」
原理はよく分からないが、強力な攻撃で一気に畳みかけようとするとバリアを展開してしまうようだ。たとえ光学兵器だろうが実弾兵器だろうが、そして今のような斬撃でさえ遮断してしまう。ちくしょう、やっぱりヒバチってことなのか!
ロンゲーナー大佐「○○、もはや貴様に私を倒すすべはない。再び我が軍門に下れ。本来は貴様も『こちら側』の人間の筈だ。条件を飲むのなら命は助けてやろう、もちろん風祝の小娘の命も保証する」
こいつ、早苗を見逃すというのか? 確かに今のまま戦って大佐に勝ったとしても、早苗が助かる可能性は限りなく低い。
ロンゲーナー大佐「悪くない話の筈であるぞ。さあ、共に幻想郷に新たな秩序をもたらすのだ」
俺の手には未だに「銀星『レイディアント・スターソード』」のスペルカードが握られている。戦争が終われば早苗だけでなく白蓮さんも、そして他の少女達も救われるのだろうか?
朱理「マスター! そんな筈ないわ。今までコイツにされてきたこと、よく思い出して!」
……そうだったな、やはり俺は幻想郷を、白蓮さんを裏切るなんてことは出来ない。奴の理想に俺達はいない。今は俺や早苗の命が助かったとしても、結局は誰も助からないと考えるのが妥当だろう。
貴方「2度も騙されるかよっ! お前の『死ぬがよい』は聞き飽きた!」
スペルカードを強く握り込む。今の俺は幻想郷の住民だ。命懸けの戦いの末に、紫だって認めてくれたのだ。それをむざむざと捨てることなどできぬ!
ロンゲーナー大佐「ならば仕方あるまい。貴様のような戦力を失うのは惜しいが……死ぬがよい。そして、さようなら」
ヒバチから更に小型ビットが展開され、俺達を囲い込むように浮遊すると左右からレーザーを砲撃してきた。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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