(その頃、衣玖さんとサイバリオンは……)
○○の尽力により、安全に地球に向かうことが出来た衣玖とサイバリオン。地球に到達したのを確認し次第、サグメとドレミーとは別れる(サグメは月の都の復興にかかわるのだろうし、ドレミーも槐安通路の細かい改修を進めるものと思われる)。
衣玖「これは……」
空中で無数の流れ星が流れ落ちる。彼女にはその正体が分かっていた。
衣玖「大佐の蜂を倒したんですね……」
槐安通路の中でアールバイパーと蜂型の兵器がぶつかり合っているのを見ていたので確証が持てていた。とはいえ地上は荒れ果てており、美しかった自然の面影すらも残っていない状況であった。大きくえぐれた地面、草花は踏みにじられあちこちで炎上した跡も残っている。
衣玖「ひどい……」
恐らくは首領蜂隊の兵器が幻想郷全土で暴れ回っていたのだろう。へし折られた木を撫でながら衣玖は憂う。その横でやはりサイバリオンも悲し気にグルルと声を上げた。
だがその直後、衣玖はその認識すら間違っていたことに気が付く。そう、これは過去の出来事ではない。現在進行形であったことを。サイバリオンが唸り声をあげて威嚇を始める。
衣玖「そんなっ! 大佐は倒れた筈。なのにどうしてっ!?」
首領蜂隊の主力兵器が侵入者を見つけ、多数で取り囲む。ロンゲーナー大佐は確かに宇宙で散っていった筈。だがそこには確かにボス級の戦艦「
雷光
」が多数の兵器を引き連れてこの場に立ちはだかっているのだ。いや、雷光だけではない。「
嵐光
」、「
龍光
」までもが集まってきた。
いくらなんでも多勢に無勢である。司令塔を失ってもなお統率の取れた行動を続ける兵器群。恐怖を感じた衣玖はジリと後ずさりをする。
更に悪いことは続く。サイバリオンが空中から急接近する別の兵器らしきものを感知したようで、空に向かって威嚇を始めている。
衣玖「まだ首領蜂隊の兵器が?」
しかしその認識が誤りであったことに彼女はすぐに気が付いた。それでも驚きは隠せないと言わんばかりの表情は変わらないのだが。
衣玖「ええっ、貴女は……!?」
→
名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
お気に入り登録
/
登録済み一覧
セーブデータ
新規登録・ログイン・マイページはこちら