揺り動かされる。俺の体が左右に大きく揺れる。ムラサが起こしているのか? いや、それにしてはあまりに乱暴すぎる。今も完全に意識が目覚めないうちに俺は目を開いた。

どうやらムラサ船長ではなく、地面そのものが俺を揺らし起こしたようである。つまり地震だ。反射的に飛び起きる。

貴方「ムラサ、大丈夫かっ!?」

我らが船長の安否が気になり周囲を素早く見渡す。幸いにもムラサは怪我をすることなく元気そうであった。

ムラサ「にしても今回もひどく揺れたね。整備はまだもう少しかかるから待っていて欲し……」

だが、間髪入れずに再び地面が大きく揺れる。先程よりも大きな地震だ。棚に置かれていた道具が一気にばら撒かれる。

貴方「こんな短時間の間に……。この地震、何かおかしいぞ!」

首領蜂隊以外にも何かいるのではないか? だがまるで心当たりがない。だけど他にも異変が引き起こされているとしか思えない。何せあの青娥が、俺がこの手で殺めた筈の邪仙が生きているらしいのだから。

やはり白蓮が、そして衣玖とサイバリオンも心配だ。俺が駆けつけないと取り返しのつかないことになってしまうかもしれない。

貴方「ムラサ、もう時間がない。アールバイパーは飛べるか?」
ムラサ「待ってよ、最低限の修理は済ませたけれど細かい部分がまだなんだ! 君はこういう時にすぐ無茶するから綿密に整備を……」
貴方「よしわかった、すぐに上がるぞ!」
ムラサ「ダメだよ! まだ耐久性に難が……」

地面は三度震えた。まるで地球そのものが大きな厄災を前に、恐怖で震え上がっているのではないかというくらい地震が頻発している。今の揺れでムラサがバランスを崩した瞬間に、俺はコクピットに乗り込んだ。

貴方「アールバイパー、出撃する!」

制止するムラサの声を無視して俺は再び幻想の空を舞った。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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