(妖怪の山山頂、守矢神社……)
いまだ終わらぬ夏の陽気。日が傾きかけてもその暑さは鳴りを潜めることはない。うるさいセミの声がまた暑さに拍車をかけるような気もする。そんな神社に1機の青い乗り物が降り立った。
早苗「ただいま戻りました、神奈子様」
ガントレットの戦闘騎から颯爽と降りる風祝。今しがた幻想郷の主要な場所を見て回っていたのだ。
神奈子「おかえり、さすがに遠くの様子は分からないからね。早苗の足の遅さもその戦闘飛行バイクさえあれば全然問題にならないだろう? これも技術を提供してくれた○○のアールバイパーのおかげだな。わっはっは……」
早苗「それで本題に移りたいのですがっ!」
何のために高速で空を飛び回っていたのか、それはここ最近頻発する地震とバイドの種子異変との関連性を調べるためだ。
早苗「ジェイドさんによるとバイドは地底に向かって一心不乱に近づいているとのことで、今後地底に入ったバイドの種子が何か悪さをしないかという事で見て回ったのですが……」
そこまで語ると早苗さんは口ごもる。柱を背負う神様に促されてその続きを重々しく口にした。
早苗「地震と一緒に間欠泉が発生しているようです。そして時々バイドを伴って……」
間欠泉にバイドがまじる。これは紛れもなくバイドが関わっている異変であることを意味していた。だが、守矢神社の神々にとってはそれ以上の意味もはらんでいる。神奈子は技術革新の為にとある地獄鴉に八咫烏の力を与えたことがあったのだ。
神奈子「まさか……な。元々灼熱地獄のあった場所だ。バイドが地獄のマグマ活動を活発化させているだけかもわからない」
しかし無情にも守矢神社からけたたましいブザーが鳴り響く。ふもとの間欠泉地下センターでの異常を示すものであった。
二人は真っ青になりながら妖怪の山を駆け下りた。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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