(間欠泉地下センター入口……)
急ぎふもとまで駆け寄ると縦穴からおびただしい量の熱湯とバイドが湧き上がっていた。
早苗「そんなっ、バイドがこんなに……!」
ビシャビシャと湯気立つ液体が足元にかかる中、風祝は反射的に戦闘騎に飛び乗ると一気に飛翔。オーバーウェポン状態のハンターで飛び交う肉塊どもを駆逐していく。
神奈子「仕方ない。封鎖するぞ!」
空中での奮闘を案じながらも、制御パネルの場所まで神奈子は御柱に乗りながら進む。もちろん邪魔するバイドを弾幕で追い払ったり柱でぶん殴りながら。首尾よくパネルを操作するが、バイドの数は一向に減らない。
神奈子「な、なんじゃこりゃ!? でっかい奴が挟まっていて封鎖できない!」
苦戦しているようである神奈子の声のする方向に目をやる早苗さんだが、その「でっかい奴」を目の当たりにして心臓が口から飛び出そうになった。
早苗「ド、『
ドブケラドプス
』!?」
そう、地下センターのゲートにちょうどその巨体が挟まっていたのだ。異様に長くて大きい頭部に、胸部から時折覗き込むもう一つの頭、そしてそれを微妙に丸めた体には長い尻尾が生えており、ムチのようにしならせて外敵を排除している。
彼は空を見て何を思っているのだろうか? いや、何も思っていない。ただただ攻撃するだけなのがバイドなのだから。早苗はそう思った。
神奈子「早苗、こいつをどう倒すんだか知っているんだろう? やっぱり頭をブン殴るのか?」
早苗「頭は頭でも、もう一つの頭が弱点です!」
神奈子「もう一つの頭? こいつは映画のゼノモーフ(映画のエイリアンに登場する怪物)みたいに口の中に口でもあるのか?」
混乱するさなか、ドブケラドプスの胸部から弱点である頭が飛び出る。
神奈子「なるほど、こいつね。御柱を喰らうがよいっ!」
全てを理解した神様は高く飛翔すると御柱を突き立ててドブケラドプスの胸部を思い切り踏みつける。御柱と共に巨大バイドを叩き落とすと、すぐさまゲートを閉じる。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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