空中のバイドも早苗さんが仕留めたか、どこかへ散って行ってしまったかでここにはもう残っていない。

早苗「それにしても今回の異変、随分と大がかりですね。私が地底に向かって……」

バイドの蠢く真っ暗な洞穴を早苗がたった一人でほぼ生身で向かう様子を想像した神奈子はブンブンと激しく首を振って止めに入る。

神奈子「いいや、ダメだ! 異変の元凶を叩くのも大事だが、力なき人々を地上に飛び出たバイドの脅威から守るのも立派な務めだ。早苗にはそれを命じる」
早苗「……はい!」

一宗教の神様として、脅威を叩くのも重要ではあるが、それ以上に自らを信仰する民の安全も重要である。神奈子は自分にそう言い聞かせた。と、ここで何か忘れ物でもあったのか、飛行バイクと共に飛翔しようとする早苗を呼び止めた。

神奈子「あ、バイドに襲われた人間や妖怪を助けたらこのお守りを渡して神社の宣伝してこい」

早苗は盛大にずっこけた。

再び神社を飛びだった巫女を尻目に神奈子は地下の様子を案ずる。

神奈子「(バイドとかいうやつ、あの地獄鴉に目を付けなければいいのだが……。そうなる前にバイドを集める黒幕を叩きたいのは山々だが、私のいない間にここを制圧されては厄介だ。くっ、動けない……)」



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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