か細く甲高いレーザーの照射音の直後、グチュと嫌な音が俺の鼓膜を襲った。

最初の一撃がその胴体に風穴を開けたかと思うと、次々と着弾し、それはもはや原形を保たないほどに穴だらけとなり、割れた水風船のごとく鮮血が飛び散ったのだ。

それでも幸いだったのが彼女の、バイドに取り付かれた哀れな妖精が自らの体に引火してその姿がほとんど焼け落ちてしまったこと。

炎は瞬く間にその体を包み、そして何事もなかったかのように亡骸は灰となってしまった。

貴方「あ……あああ……」

俺はアールバイパーを何とか軟着陸させるとコクピットから這い出すように脱出。自分で立ち上がれない程にまで精神をやられてしまったようだ。フラフラと亡骸のもとへ向かおうとするも足がもつれて自分の脚に躓いてしまう。

白蓮「○○さんっ!」

そんな俺を思い切り抱き寄せるのは白蓮。俺は彼女の胸の中で涙を流していた。その様子を遠巻きに見ていたのがコンバイラタイプのバイド。

提督「辛いことをさせてしまったな……。君の代わりに我々が手を下すことも出来た。だが、それではいけないんだ。バイド相手に躊躇いを見せるということは……」

そうだ、それは最悪の結末をもたらす。どうあがいてもバイド化した機械、肉体は元には戻らない。今ここで手を下さなかったら被害はさらに大きくなっていた。だが、それでもリリーは止まらない。どこかで必ず……必ず止めなければならなかった。

白蓮「そんなっ! こんなことをせずに異変を止めることはできないのですか!?」

涙ながらの訴えるのは白蓮。彼女とてこのような結末は耐え難いのだろう。

提督「そんな手段があれば我々も人の姿を取り戻している。つまりはそういうことだ。暴走するバイドから解放するにはその肉体を破壊する他ない……」

「そんな……」と涙を流す住職サマ。

提督「ただ周囲を破壊するだけのバイドに容赦などいらぬ。地底に奴らの親玉がいるはずだ。これ以上の被害を出さないためにも早急に地底に向かい、そいつを破壊するんだ。奴を倒して地上に、元の楽園に戻った地上に帰ろう!」

白蓮の胸に泣きすがっていた俺は再び自ら立ち上がる。そうだ、泣いているのは簡単だ。だが、それでは何も変わらない。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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