更に深く深く……。もはや地上の光など届かないほどの暗黒が周囲を取り巻いていた。

提督「妙な瘴気が消えたと思ったら今度はバイド粒子が濃くなってきたな。この辺りはバイド汚染が結構進行していると見える」

俺にはよくわからないのだが、バイドそのものであるジェイド・ロス提督がそういうのだから間違いはないのだろう。

ゲインズ「ひじりん、生身でバイド粒子に触れるのは危険である。○○殿の機体に避難されよ」

確かに、バイドを除けばこんな場所で生身でいるのは白蓮くらい。もしものことがあっては困るのでアールバイパーに乗せることにした。

それにしてもいつになったら地の底までたどり着けるのだろうか?

暗がりの中、そんなことを提督にボヤいていると突如、提督がいきなり高度を下げ始める。

提督「ぐっ、引っ張られる! 体が勝手に……」

見ると提督だけでなく、他のバイドもまるで見えない力に引きずり込まれるように高度を下げているのが分かる。

白蓮「見てくださいっ! 漂っていたバイド粒子まで。バイドだけが引き寄せられているようですね。黒幕の仕業なんでしょうか?」

提督を引っ張り上げようとリフレックスリングで捕えて引っ張り上げようとするが圧倒的に力が足りない。しかしそうしているうちにバイド達は静止した。

ゲインズ「と、止まった……。某を呼ぶ声がずっと響いて、それで勝手に動き出してしまう。この某が本能に屈してしまうとは、不覚!」

前にもバイド達は地底に引き寄せられそうと口にしていたことを思い出す。恐らく隕石……もといバイドの種子も同じように地底の「何か」に引き寄せられているんだ。

一体何に引き寄せられているのだ? そう思っていくら下を見ても真っ暗で真っ暗で答えなど出るはずがない。分かってはいたが俺は見ることを辞めることが出来なかった。

もちろん漆黒は等しく前面にいきわたり……いや、一瞬緑色に何かが光った気がする。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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