ここは通さないと言わんばかりに先ほどの緑色の化け物と共に立ちはだかっていた。
パルスィ「この先は危険よ。悪いことは言わないから帰りなさい」
貴方「その『危険』を排除しに来たんだ。地上で平和に暮らすには避けては通れない道、ここを通してくれ」
出来るだけ相手を刺激しないように説得を試みる。しかしパルスィがさっきから睨み付けているのは俺達ではなくて、後ろに控えるバイド艦隊であった。
パルスィ「そうね、確かにかつてない脅威が地底に押し寄せているわ。今のようにね。まさか妖怪寺の一味がこいつらをけしかけていたとはね」
こいつ、何か盛大な勘違いをしているぞ! 確かに俺達はバイドを連れて地底に向かっているが、それは地底を荒らす為ではない。
貴方「こいつらは他のバイド達とは違うっ。姿こそこんなになっているが、その心は人間そのもの……!」
提督「○○、熱くなっては上手くいく交渉もうまくいかないぞ。ここは私に任せるといい。コホン……お嬢さん、我が同胞が多大な迷惑をかけているようで申し訳ない。私は同じバイドとして彼らを連れ戻さなければならない。せめてもの罪滅ぼし、させてほしい」
深々と頭を下げるようにその巨体を動かすジェイド・ロス提督。相変わらず不機嫌な表情を崩さない嫉妬妖怪。
パルスィ「なんで侵略者のくせにそんなに紳士的なのよ。その器の大きさが妬ましい……。妖怪なら妖怪らしく襲い掛かりなさいよ!」
なんか霊夢が言い出しそうな訳が分からない理論を並べてくる。まるで態度を軟化させない少女にたじろぐバイド艦隊。
ゲインズ「罪滅ぼしすら許されぬというのか? そこをどうか……(ペコリ)」
パルスィ「うるさい! リア充もバイドもみんな爆ぜればいいのよ! 帰らないというなら、みんなまとめてやっつけてやる!」
説得に応じるつもりはないようだ。あと誰がリア充だ。
提督「この少女……精神がバイドに汚染されかけているに違いない。卑屈すぎて対話もままならないぞ!」
白蓮「いえ、元々こういう性格なんですよ……」
余計な戦闘は行いたくなかったがこいつを無視して万が一、その能力を使われてチームワークを乱されたら厄介である。致し方あるまい……。
貴方「ならば進むか引くか、正々堂々と弾幕で決着をつけよう。アールバイパー……参る!」
ゴチャゴチャ御託を並べても動かぬなら、幻想郷の絶対的ルールを行使するまで。俺は静かにオプションを展開し、戦闘態勢を取った……。
銀翼と妖怪寺AXE IIIに続く……
あとがき
名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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