お互いに落下しながらの戦闘。後ろの嫉妬妖怪によればこの縦穴の向こう側に都市があるのだという。到達する前にこいつを仕留めなければいけないのだが……。

貴方「でかい……」

アールバイパーから見て真上にゴツい黄色い装甲とこれまた強烈な主砲がズラリと並んでいた。時折火の玉を放っており、砲撃の度に空気が震える。喰らわなくてもわかる、半端ない威力のようである。

あの主砲の目の前に何の対策もなしに飛び出すのは自殺行為だ。まずは無力化しなければいけない。ロックオンサイトを忌々しい主砲に合わせ、フリーウェイを放つ……が、びくともしない。圧倒的に火力が足りていないようだ。

続いてレイディアントソードを取り出し斬りつけようと試みる。青い刃が砲台を1つ打ち壊した。崩れ落ちる残骸を回避し、再び斬撃を加えようとするも、他の主砲に狙われていることに気が付き、一度離脱する。

パルスィ「狙われている!」

容赦なく火の玉がこちらに襲い掛かってきた。やむを得ない。レイディアントソードで斬り落として……、いや駄目だ。炎を刀で斬ることが出来ないように、この弾も斬り落とすことが出来ないようである。刃をすり抜けた火の玉が銀翼を焼き始めた。

貴方「ぐわぁっ!」

グラグラと揺れる機体。弱まるジェットエンジンの音。どうやら噴射口を損傷したようであり、機動力を大幅に失っていることが分かる。追撃をかけんと言わんばかりに頭上(アールバイパーから見ると背後)から巨体が近寄ってくる。

先ほど破壊した主砲も復活してこちらを撃ち落とさんとその砲口を容赦なく銀翼に向けてくる。反撃も回避もままならないだろう。だが……

貴方「ただ指をくわえて死に行くのは御免だ。せめてもの抵抗、させてもらうぞ!」

しかし逃げながら狙った場所にフリーウェイを当てるのは至難の技。あらぬ方向へショットが飛んで行ってしまう。どうにか逃げながら攻撃する手段はないものか……。

貴方「賭けになるが……。操術『オーバーウェポン』!」

フォーメーションをローリングに変更後、俺の周りをぐるぐる回転するオプションから魔力を集め、フリーウェイを喰らわせる。凄まじい勢いでショットが連射されていく。……進行方向、つまりグリーン・インフェルノとは真逆の方向に。

駄目だったか。オーバーウェポン状態で使うことでショットの射出方向が反転するのではという淡い希望を持って試みたものの、結局ショットが目当ての場所へ飛んでいくことはなかった……。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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