パルスィ「捕まえたわ。いくら素早くてもこれでは動きようがないわね。彼女と2ケツだなんて妬ましい……」
狙いすましたかのように大玉をぶつけてくる。あのサイズではレイディアントソードで斬り払うこともままならないだろう。こうなったらイチかバチか……。
貴方「リフレックスリング!」
壁に逆回転のリングを突き刺してこの桜の監獄を抜けようと試みる。……が、壁まで届かない! 虚空を空しく左回転するリングは再び持ち主である俺の元に戻ろうとしていた。
まずい……リングを戻すまでに大きな隙が出来る。このままではあの大玉の餌食になるのは明白。焦った俺はスペルカードを発動する余裕もなく……そうだ、今は白蓮が機体にいるではないか。意識を集中させればあの時のように紫雲のオーメンのような弾幕が……。
ドクンと胸を打つ心の臓、俺の脳味噌だけが白蓮さんと、そしてアールバイパーと一体化する感覚。来た、俺は白蓮さんの力を引き出したんだ。常人が膨大な魔力にさらされた時のあの吐き気のするような感覚、間違いない。白蓮さん、また力を貸してくれるのですね。ならば、俺はそれを放つまでだ。
貴方「魔法『紫雲のオーメン』!」
息苦しい程に増大した魔力を飛ばしたリングに流し込むイメージを何度も脳内に描く。これであのリングから多量の弾幕が発生して今の状況に対抗できる……。
いや、結論から言うとそれはあり得ないことであった。今射出しているリフレックスリングは逆回転、つまり物体を引き寄せる方向に魔力のベクトルが働いているという事だ。これでは弾幕を放つことは出来ない。むしろ敵弾を集めてしまう……。
貴方「しまった……」
だが、一度勢いのついた魔力は急には止まらない。恐ろしい程にギュインギュインと唸りをあげて回転するリングにパルスィの弾幕が、余計な瓦礫が、そして漂っていたバイド粒子が集まっていく……。
冷静に考えれば回転方向を逆にしてやればいい。だが、いくら念じても白蓮さんの膨大な魔力を流し込んで暴走したリングはもはや制御がかなわない。あらゆる塵や弾幕を吸い寄せて黒ずんでいた塊はエネルギーが過剰に放出されているのか、オレンジ色の光を放ち始めた。
提督「まずいぞ、あれだけのバイド体が一気にぶつかってきたら……」
オレンジ色に発光するバイド体が一気に銀翼に引き寄せられて……ん? どこかで聞いたような響き。これってもしかして……
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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