何故か地底に住み着くバイドという存在を勇儀に教わり驚愕していた矢先、居酒屋の外側で誰かが騒いでいるようなので、勇儀と一緒に外に出ることにした。

外でガヤつく喧噪の正体を見て俺は驚きを隠せなかった。確かに変な奴がいたのだから。股間に見事な真っ赤なバラを咲かせ、大きく「罪」と書かれた白い覆面で顔を覆う以外は何も身にまとっていないのだ。しかも7人いる。

ゲインズ「彼奴等が……バイド? 某は斯様なバイドは知らぬ。何奴……?」

いつでも抜刀できるようにジリジリと間合いを詰めるゲインズ。未知の相手に恐怖しているのがこちらからも分かる。

覆面の男A「ゆーぎちゅわーん! 今日こそ白黒つけようじゃないの!」
覆面の男B「そのはだけかけのセクスィーな着物の下はブルマなのかおパンティなのか!」
覆面の男C「ブルマなら青か赤か緑か!」
覆面の男D「おパンティなら白か黒か桃色か!」
覆面の男E「イッツチェーックターイム!」

変態だ。こいつらは、まごうことなき変態だ! 言っていることは最悪なのに一々ポーズをキメるのが無性にムカつく。断言する、こんなのがバイドの筈ない。全然違う妖怪だ!

罪袋ども「かかれー!」

勇儀「性懲りもなくまた『罪袋』か。お前ら雑魚は……すっこんでろ!」

一斉に飛びかかる「罪袋」と呼ばれた変態ども。対する勇儀は片手を空に掲げ、同時に片足で思い切り地面を踏み鳴らす。グラグラと地面を揺るがしながら、一瞬のうちに大小さまざまな弾を呼び寄せた。

弾は微動だにしないが、罪袋がそれらの弾幕に自分から突っ込む形になる。当然結果は……。

罪袋A「ぐわああああ! やられたー!」
罪袋B「我々の業界では、ひぎぃ! ご、御褒美ー!」

ボトボトと地面に落ちた変態どもを関節技で絞め上げていく。

罪袋F「黒だ、黒だった! 視界全体に広がる漆黒……ギブギブ!」
罪袋G「それ見えてないだけじゃ……らめぇ!」

勇儀はバイドとはよく力比べをする仲だと言っていたが、実力に差があり過ぎる。ということはこいつらの親玉がバイドなのだろうか?

罪袋E「オーマイガー、オーマイガー……! こうなったら『センセイ』を呼ぶネー!」
罪袋G「よしきた、『先生』なら勇儀ちゃんもイチコロ間違いなし。じゃあいくぞ、せーの……」

ヨタヨタと立ち上がる7人の罪袋は無駄に体をのけぞらせながらジャンプ。そして大声でバイド……と思しき親玉を呼び出す。

罪袋ども「せんせーい! 出番ですよー!!」




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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